更新日: 2024.11.24 子育て
子どもの学費を貯めているのですが、小学校~大学まで「公立」と「私立」でどれくらい費用が変わるものなのでしょうか?
特に小学校から私立に通わせると、大学卒業までの費用が驚くほど高くなるケースも珍しくありません。公立・私立それぞれにかかる教育費を把握することは、学費を計画的に準備するうえで大変重要です。
本記事では、公立と私立にかかる教育費を比較するとともに、学費を計画的に貯めるためのコツを紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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公立と私立にかかる費用を比較
文部科学省のデータを参考に、公立と私立の小学校から大学までの教育費の違いを見ていきます。
小学校
公立:約35万円/年
私立:約167万円/年
小学校の6年間で考えると、公立は約210万円に対し、私立は約1002万円と、約792万円の差が生じます。
中学校
公立:約54万円/年
私立:約144万円/年
3年間の合計では、公立が約162万円に対し、私立が約432万円です。私立が公立よりも約270万円多く費用がかかります。
高校
公立:約51万円/年
私立:約105万円/年
3年間での費用は、公立が約153万円、私立が約315万円であり、私立のほうが約162万円の費用がかかると分かります。
大学
国立:約54万円/年
私立:約136万円/年
4年間で計算すると、国立が約216万円、私立が544万円で、差は約328万円です。
トータルの費用
小学校から大学までのトータル費用は、一般的な費用相場で計算すると以下の通りです。
公立(大学は国立の場合):約741万円
私立:約2293万円
公立と私立では大きな費用差があり、小学校から私立に通わせる場合は、家庭の収入や学資保険などの準備が必要となるでしょう。
学費を計画的に貯めるコツ
ここでは、学費を計画的に貯めるためのポイントを紹介します。子どもの進学を見据えて学費を計画的に準備することで、経済的な安定につながります。公立と私立の違いだけでなく、入学する学校の地域や学部によっても費用は異なるため、長期的な視野で計画を立てることが大切です。
学資保険を利用する
学資保険は、教育資金の確保を目的とした保険で、「貯蓄型」と「保障型」の2種類があります。貯蓄型は、純粋に学費を貯めるために設計され、支払った保険料の合計よりも満期保険金が高くなることが一般的です。教育資金を着実に貯めたい場合には、貯蓄型が適しています。
一方で、保障型は学費に加え、子どもの医療保障や親の死亡保障も付けたい場合におすすめです。教育資金の積み立てと同時に医療保険の加入も検討しているなら、保障型が利便性の高い選択肢といえます。
ただし、貯蓄型よりも満期保険金が少なくなる傾向があるため、その点を理解したうえで選ぶことが大切です。
コツコツ貯蓄する
地道に学費を貯める方法として、普通預金や定期預金などの銀行預金を活用する方法があります。給与所得者の場合、毎月決まった日に自動で引き落とされる「積立定期預金」を利用すると、生活費で使い込んでしまうリスクを抑えながら確実に資金を貯められます。
また、会社の福利厚生で「財形貯蓄制度」がある場合には、活用するとよいでしょう。財形貯蓄にはいくつか種類があり、教育資金用のプランが含まれる場合もあるため、目的に合ったタイプを選ぶことが可能です。制度の利用については、勤め先で確認してみることをおすすめします。
低解約返戻金型終身保険を検討する
学資保険の代替として検討できるのが「低解約返戻金型終身保険」です。生命保険の一種で、通常の終身保険よりも保険料が割安に設定されています。
保険料払込期間中に解約した場合の返戻金が少ないため、安い保険料が実現しています。低解約返戻金型終身保険の特徴は、解約せずに据え置くことで返戻率が高くなることです。
契約の途中で一部のみの解約もできるため、必要な時期に教育資金として引き出すことも可能です。また、死亡保険でもあるため、加入者が死亡もしくは高度障害になった場合に死亡保険金が支払われます。死亡保障がある点が、学資保険との大きな違いです。
小学校から私立に通うと1552万円の差が生じる
子どもを小学校から大学まで私立に通わせる場合、公立と比較してトータルで1552万円の差が生じます。学費負担を軽減するには、学資保険の活用や計画的な貯蓄がポイントです。教育費の見通しを立てるとともに、各種保険や積立制度を効果的に利用して、将来に備えましょう。
出典
文部科学省 国立大学と私立大学の授業料等の推移
文部科学省 私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
文部科学省 2調査結果の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー