更新日: 2024.11.26 家具・片付け
片づけの美学182 賞味期限切れを多発させてしまう自分が嫌です。期限内に使い切る方法を教えて
期限内に使い切れなかった自分がいやになる気持ちもよくわかります。食品の期限切れを多発させてしまう原因を考えたことはありますか?
多くの場合、収納方法と持ち方のバランスに理由があります。例えば、「レトルト食品は5個まで! 」など答えが決まっているわけではありません。ライフスタイルと収納のサイズからほどよい持ち方を考えてみましょう。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
目次
食品の持ちすぎ
期限切れを多発させてしまう1番の原因は、買いすぎです。買いすぎないためには、「これ以上は入らない」と限度を知っていることが大事です。
まず、ご家庭の食品収納に「限度」があるかどうかがチェックポイントです。「とりあえず入れる」が収納になるなら、それは無限と変わりありません。
わが家の場合は、常温保存の食品をカゴ6個分に分けていて、それを限界に設定しています。カゴ6個分で生活に十分だと感じています。食品はたくさん持ちすぎると数の管理が難しくなります。
筆者は、ストックは一つで十分だと思っているのですが、ご家庭によって変わってきます。お店が近くにない、買い物に行く時間がないなど理由がある場合は、2・3個ストックを持つなど、ライフスタイルと相談してください。
期限内に使い切る(1) グループで分ける
期限内に使える食品収納を作るためには、食品をグループに分けて収納するのが効率的です。
分け方は家庭によって違ってきます。一例として、わが家の場合
1. 食事系
2. 缶詰
3. 飲み物
4. スープ即席系
5. 麺類
6. 朝食で使う食品
という分け方です。
取り扱う食品の種類によって合体させたり、分けたりして調節します。
期限内に使い切る(2) 収納用品のサイズ
棚やパントリー収納の中に入れるときは収納グッズを使いましょう。
そのまま戸棚の中に入れるとスペースは広がっていくばかり。どこからどこまでに何が入っているのかわからなくなります。収納グッズはA4サイズくらいのカゴがおすすめ。10cm~15cmくらいの高さが取り扱いやすいです。
深型のカゴはたくさん入るのですが、管理がしづらく底で期限切れが多発するのでおすすめしません。
期限内に使い切る(3) ラベルをつける
最初に分けたグループの名前をカゴに貼っておきます。ラベルをつけることで、家族と食品の場所を共有できます。おやつや飲み物など、子どもにも出し入れをお願いできるのもメリットです。
期限内に使い切る(4) 列に並べる
カゴの中では、1列に食品を並べると見やすくなります。麺類など幅が足りないグループは、右から左へ並べるなど、カゴのサイズや扉の位置と相談して決めます。
列の前や1番端から使うように心がければ、期限切れを起こす可能性はかなり低くなります。
期限内に使い切る(5) 入れるとき
今後食材を買い足すときも、今の環境を崩さないように気をつけます。
気にかけてほしいのが、入れ方です。1番後ろから列に加えていきましょう。これを続けるだけで、食品がぐるっと循環して、よいサイクルで消費していくことができます。
また、入れるときに中に入っている食品の数もチェックします。ぎゅうぎゅうなら、使うことが優先。スカスカなら買い足すことが優先になります。
期限内に食べてムダをゼロへ
買った食品を期限切れにしてしまうと、ショックですよね。収納の使い方で期限切れを発生しづらい環境を作ることはできます。
あとは、食事を作るときに、いったん食材入れを除くなど、使う機会を増やす工夫をしてもらえるとよいと思います。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表