更新日: 2024.11.28 その他暮らし
ペットを飼いたいけど、費用面やお留守番の時間が長くなることを考えると飼えないです。ペット欲を満たすために猫カフェに行きたいのですが、実際はどんなところなのでしょうか?
執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。
ペットを家族に迎えるハードルは高い
毎日YouTubeなどの動画サイトを見るという人もたくさんいらっしゃるでしょう。なかでも動物の動画は見ていて癒やされることもあり、視聴回数を増やしたのは筆者だけではないはずです。
有名写真家の映し出す世界だけでなく、自分のペットの動画を次々アップする人が増えたことで「私も飼いたい」という衝動にかられてペットショップをのぞいたものの、そこには高いハードルがあります。
“飼いたくても飼えない”は、このような理由が考えられます。
(1) 住んでいる場所が「ペット不可」のマンションである
(2) 仕事が忙しく、ペットにとっての“お留守番時間”が長い
(3) 出張や旅行で家を空けることが多い
(4) 飼育にお金がかかる
(5) 散歩などお世話に自信がない
(6) ペットや自分が亡くなった時のことを想像すると飼えない
など
動物を飼うということは、その人生に責任を持たないといけません。安易に飼い始めて、途中で飼育放棄してしまう例も多いようです。環境省の資料(※)によると、犬猫殺処分数は1万2000頭(令和4年)と痛ましいです。
猫カフェってどうなっているの?
先日筆者は猫カフェに行きました。初体験です。このカフェの様子は以下のようになっていました(以下の内容は筆者が体験したもので、一例です)。
半個室の空間に猫が数匹、そこは猫らしく自由気ままに行き来しています。来場者は入園料700円/30分、30分以降は250円/10分の超過料金を払います。最大料金は平日1900円、土日祝日2900円の設定があり、猫好きにとっては良心的なのかも分かりません。
カフェなので、それ以外にワンドリンクオーダーが必須です。オプションとして「おやつ代」があります。“カリカリ”とゼリーの2種類があるのですが、おすすめの各1つずつのセットを500円で購入しました。今回は2人で約30分入園して、合計2780円でした。
訪れていたのは、外国人家族・デートとおぼしき若い男女・4歳くらいの幼子と母親……と実にさまざまです。リピーターも多いようで、お気に入りの猫と2人の時間を楽しむ姿もほほ笑ましく、絵になる風景でした。
カフェを利用している人のなかには、「飼いたくても飼えない」事情があるかもしれません。先に挙げた6つの理由をさらに深掘りしてみると、次のようなことが考えられます
場所的な事情では、ペット不可のマンションに住んでいる場合や家族が反対している場合などが考えられます。ひとり暮らしの場合は、留守中のお世話を心配する人もいるでしょう。
もちろん経済的な理由も見逃せません。アニコム損害保険の調査によると、1年間にかかる費用は犬の場合34万円、猫が17万円という数字のほか、生涯にかかる費用は犬が250万円~300万円、猫の場合は200万円程度ともいわれています。ペットの大きさや種類によっても違いますし、数字はあくまで目安です。
ペット市場は拡大中です。フードやおやつなどの食費やおもちゃ代、洋服代など、ペットにかかる費用は、かけようと思えばどんどん増えます。年々医療が進みペットの寿命も人間同様に延びました。その分医療費もかかりますが、「家族として迎えたからには快適に過ごさせてあげたい」との思いは募るでしょう。
「ペットを飼う」ことは「家族になる」ことなので、猫カフェなどでは“家族として”関係性を深めることはできません。
ですが猫カフェなどに行けば、動画など映像の世界では直接触れることができない動物たちと、好きなタイミングに好きな時間触れ合えるというメリットはあります。実のところ、筆者は猫カフェでかなり癒やされました。「次回は滞在時間が長くなるだろうな」「犬カフェにも行ってみたいな」などと考えています。
費用面などペットを飼う余裕がない、出張が多い仕事でペットは飼えないけれど動物に触れたいなど、気になる方はお試しされてはいかがでしょうか。
出典
(※)環境省自然環境局 動物の愛護と適切な管理 統計資料 犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況
アニコム損害保険 2023最新版 ペットにかかる年間支出調査
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士