【悪質】メルカリで「iPhone16」が2万円で販売→よく読むと「箱だけ」の販売だった! これってアリ? 返品はできないの?
配信日: 2025.01.02
しかし、メルカリに出品されている商品は、写真や説明のみで判断して購入するので、届いたら「こんなはずではなかった」というトラブルも発生しています。最近では、ゲーム機や電子機器を出品しているように見せかけて、実は「箱だけ」または「商品の写真だけ」を高額で販売するケースもあるのです。
もしもメルカリにて商品を購入した際に、このようなトラブルに巻き込まれてしまった場合、どうしたらいいのでしょうか。本記事では、トラブルが起きたときの対処法と、トラブルに巻き込まれないための、メルカリの利用法について解説していきます。
執筆者:渡辺あい(わたなべ あい)
ファイナンシャルプランナー2級
目次
フリマサイトには「詐欺目的」の出品もある
残念ながら、メルカリの出品者の中には悪意を持った「詐欺目的」の人たちがいます。本当は傷がついた商品なのに、「美品」と偽って出品していたり、偽ブランドを「正規品」として出品したりしているケースも存在します。中には、購入取引までは順調だったが、「発送したから早めに受け取り評価をしてほしい」と依頼されたのに、実は発送されておらず商品が届かないということもあるようです。
このように明らかに詐欺目的で商品を出品・取引をしている場合は、民法上の詐欺罪が適用されるだけでなく、出品者が事業者の場合は消費者契約法にも抵触するため、出品者側に商品を返品し、代金を返金してもらうことができます。
分かりにくいところに説明書きがある場合
明らかな詐欺とは言えなくても、重要な説明が一読しただけでは分からないようなところに書いてある場合はどうなのでしょうか。このように購入者が「商品内容を誤解」してしまうことを、民法上では「錯誤」といいます。
この場合、相手方から誤解を誘導され、それによって不利益を被ったとして、契約の取り消しをすることができます。ただし、明らかな詐欺とは異なり、自分に「重大な過失がないか」というのが争点になります。
今回のケースのように、「商品が箱だけである」といった情報が、しっかりと書かれていれば、それを見逃した購入者の落ち度となるのです。ただし、商品写真の隅のほうに、見えないくらい薄い色の字で小さく書いてあるなど、一般的に書いてあることに気づくことが著しく困難な場合は、購入に重大な過失があったとは言えないと判断されるでしょう。
誤認を招く商品を購入してしまったら
メルカリの規約では、「購入者に誤解を与えるような表記は禁止」となっています。今回のように「iPhone」を買うつもりだったのに「箱だけ」だった場合、その誤解に対して購入者に重大な過失がなければ、取引キャンセルの申請をしたり、メルカリへの報告を行ったりすれば、返金対応がされる可能性があります。
このようなトラブルにあってしまったら、まずはメルカリに事の次第を報告して、出品者の錯誤を招く行為により、損害が出たことを伝えましょう。
フリマサイトでだまされないために
フリマサイトでだまされないためには、どうしたらいいのでしょうか。まず、「商品説明」は隅々までしっかり読むようにしましょう。写真が複数ある場合は、写真ページにコメントが入っていることもあるので、すべての写真に目を通すことも大切です。
また、出品者のプロフィールページも確認しておきましょう。メルカリでは出品者の評価を星の数で確認することができます。評価があまりにも低い場合は、過去にトラブルがあった可能性があります。
また、評価の詳細として「残念だった」の評価がある場合は、そのコメントの内容も見ておくことをおすすめします。不安を覚えるような出品者の場合は、取引自体を考え直すことも検討しましょう。
フリマサイトは玉石混交。商品を見抜く力をつけよう
メルカリをはじめとしたフリマサイトは出品者と購入者が正しく利用すれば、有益な取引ができるとても便利な場です。
しかし、中には悪意を持って利用している人もいるので、商品はきちんと記載通りのものであるか、出品者は詐欺目的で取引をしていないかを慎重に見極めていく必要があります。特に購入する商品が高額であればあるほど、しっかりと確認をするようにしましょう。
出典
e-Gov法令検索 民法
e-Gov法令検索 消費者契約法
株式会社メルカリ メルカリ利用規約
執筆者:渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級