営業車の運転中、急ぎの「電話」がかかってきた! 通話は「片耳イヤホン」なら問題なし?「ワイヤレス・骨伝導」についても解説
配信日: 2025.01.12
本記事では、イヤホンを使えば運転中でも通話ができるのか、ながら運転の罰則にはどのようなものがあるかを解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
【結論】「ながら運転」は罰則の対象になる
自動車や原動機付自転車で運転中にほかの動作をする「ながら運転(ながらスマホ)」は、道路交通法で禁止されています。
「ながら運転(ながらスマホ)」に該当するのは、以下のような行為です。
●携帯電話を持って通話をする
●携帯電話の画面を注視する
●カーナビ画面を注視する
電話がかかってきたからといって、スマートフォンを直接耳に当てて片手での運転することは、道路交通法第71条 五の五に違反しており、携帯電話を持って通話をした場合は「6ヶ月以下の懲役」または「10万円以下の罰金」の罰則に加えて、普通車で1万8000円の反則金と違反点数3点が科されます。
では、片手をふさがずにイヤホンでの通話なら違反にならないのでしょうか?
イヤホン使用も道路交通法違反になる可能性はある
道路交通法では、運転中におけるイヤホン使用を明確には禁止していません。よって運転中にイヤホンを使っても、すぐ違反になるわけではありません。
ただし、イヤホン使用の状況次第では違反になる可能性があります。道路交通法第70条で「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」と定められているためです。
イヤホンの使用状況が安全運転を妨げていると判断された場合、安全運転義務違反として罰則の対象になる可能性があります。
安全運転義務違反では違反点数2点と普通車で9000円の反則金が科され、それに応じない場合は「3ヶ月以下の懲役」または「5万円以下の罰金」の罰則が科されます。
また、道路交通法では明確に禁止されていませんが、各都道府県の条例では運転中のイヤホン使用が禁止されていることが多くあります。
例えば、東京都の公安委員会が定める「東京都道路交通規則」では「イヤホーン等を使用してラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転しないこと」と明確に定められています。
具体的に禁止されている内容は、都道府県によって異なる場合があるため、詳しくは住んでいる地域の道路交通規則を確認してください。
「片耳」「ワイヤレス」「骨伝導」でも法令違反に該当する可能性がある
イヤホンの使用は道路交通規則に違反する可能性があり、それはイヤホンの種類や形状が変わっても同じです。道路交通規則では、イヤホンの種類や形状については定められていないためです。
例えば、「片耳」でも「安全運転に必要な音声が聞こえない状態」と判断されれば、条例違反になる可能性があります。
「ワイヤレス」や「骨伝導イヤホン」も同様で、安全運転に必要な音が聞こえないリスクがある以上、法令違反になる可能性があります。
まとめ
運転中にイヤホンを使用したからといって道路交通法違反にはならない可能性もありますが、安全運転義務違反に問われるリスクがあります。また、明確に禁止している都道府県では、イヤホンの性能や形状に関係なく使用した時点で違反になります。
運転中に急な電話がかかってきても、安全な場所に停車してから折り返すようにしましょう。あるいは、Bluetooth機能でスマートフォンと接続して使用するスピーカータイプのハンズフリーキットなら、運転中でも道路交通法違反とならずに通話できます。
出典
政府広報オンライン やめよう!運転中の「ながらスマホ」違反すると一発免停も!
e-Gov法令検索 道路交通法
東京都 東京都道路交通規則
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー