3月交付の「マイナ保険証」で何が変わる? メリットと注意点を解説
配信日: 2025.01.23
マイナンバーカードのICチップに運転免許証の情報が記録されるため、マイナンバーカードを所持していれば、免許証を所有する必要はありません。
本記事では、3月24日から運用がスタートするマイナ免許証について、仕組みやメリット、注意点について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
マイナ免許証の特徴
マイナ免許証は、運転免許証とマイナンバーカードを1枚にまとめた新しい制度です。令和7年3月24日から運用が開始されます。運転免許証の情報がマイナンバーカードのICチップに記録されるため、持ち運びが便利になることが大きな特徴といえるでしょう。
マイナンバーカードとの連携により、住所変更や免許更新の手続きが簡単になるのも大きな特徴です。優良運転者や一般運転者といった一部の免許証所有者は免許証の更新時の講習をオンラインで行えるようになります。
ただし、紛失時には免許証とマイナンバーカード両方を失うこととなります。そのため、取り扱いには十分注意しなければなりません。制度開始後は、マイナ免許証だけでなく、従来の運転免許証だけやマイナ免許証と従来の免許証の双方を保有することもできるため、自分に合った保有方法が選べます。
マイナ免許証一体化の仕組み
マイナ免許証は、ICチップ内に、運転免許証に記載されている情報が記録される仕組みです。具体的な記録内容は次の通りです。
・マイナ免許証の番号
・免許の年月日及びマイナ免許証の有効期間の末日
・免許の種類
・免許の条件に係る事項
・顔写真
データが記録される運用のため、マイナンバーカードの券面には免許に関する情報は記載されません。つまり、「マイナ免許証」といった新しいカードが交付されるのではなく、マイナンバーカードそのものは現在発行済みのものをそのまま使います。
マイナ免許証を保有するメリット
マイナ免許証を保有する一番のメリットは、カードの一体化による利便性向上です。マイナンバーカード1枚を所有していれば、持ち運ぶカードが1枚減ります。そのため、財布やカードケースなどがスッキリするでしょう。
次に行政手続きの効率化も大きなメリットといえます。運転免許証の情報とマイナンバー情報がデータベースで連携されワンストップ化されるため、免許証に関連する住所・氏名の変更手続きが市町村への届け出だけになります。
それまで市町村で行った後、警察署で行っていた住所変更手続きが不要となるため、住所変更のためだけに取得していた住民票の写しにかかる300円程度の手数料も不要になります。
運転免許の更新手続きが簡素化されるのもメリットです。マイナ免許証保有者のうち優良運転者、一般運転者については、自宅でオンラインによる更新講習が受けられるようになります。都合のよい時間や場所で受講可能なため、更新にかかる時間が短縮できるのもメリットでしょう。
マイナ免許証の注意点
マイナ免許証にした場合の注意点もあります。まずは紛失時のリスクです。マイナンバーカードを紛失してしまった場合、運転免許証も紛失してしまっている状態になります。紛失した場合はすぐに警察や自治体に届け出るとともに、無効化手続きと再発行の手続きを進めましょう。
次に更新時期の注意です。マイナンバーカード券面に記載される有効期限は、マイナンバーカードの有効期限になります。一方免許証の有効期限は券面に記載されるわけでなく、ICチップ内にデータとして記録されています。そのため、更新を忘れてしまい失効してしまうおそれが考えられます。
免許証を失効してしまったらどうなる?
免許証の更新を忘れて失効した場合、失効して6ヶ月以内であれば、申請後適正試験に合格すれば運転免許証を発行してもらえます。手数料は表1の通りです。
表1
試験手数料 | 免許種別ごとに1900円 |
免許証交付手数料 | 2050円(免許種別が増すごとに200円必要) |
講習手数料 | A(優良)講習 500円 B(一般)講習 800円 C(違反)講習 1350円 D(初回)講習 1350円 |
※筆者作成
また、6ヶ月超経過し1年未満の場合、適正試験に合格すれば仮免許証が発行されます。
ただし、1日2時間、5日間で10時間の路上練習を行い、本免許証の学科試験と技能試験を受けなければなりません。1年以上経過した場合は試験の免除はなくなり、最初からの取り直しとなります。免許証の失効には注意が必要といえるでしょう。
マイナ免許証にはメリットとデメリットがあるため自分にあった保有方法を検討しよう
マイナ免許証にすれば、1枚のカードを保有するだけでいいので、持ち運びの利便性が向上します。また、更新時の時間短縮、オンライン講習なども受けられるため、時間の節約にもなるでしょう。
ただし、既存の免許証のように、目で見える形で自分の持っている免許の種類が分かるわけではありません。
そのため、既存免許証にこだわりがあるのであれば、マイナ免許証に切り替えずに、既存免許証を選択することも可能です。制度開始時点では選択可能なので、自分に合った保有方法を検討するとよいでしょう。
出典
警視庁 マイナンバーカードと運転免許証の一体化について
警察庁 令和4年改正道路交通法(マイナンバーカードと運転免許証の一体化・オンライン更新時講習)
徳島県警察 運転免許証の有効期限が切れた場合の手続きについて
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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