「マイナ保険証」をまだ利用していません。マイナ保険証を利用するとなにかお得になりますか?

配信日: 2025.01.26 更新日: 2025.01.27

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「マイナ保険証」をまだ利用していません。マイナ保険証を利用するとなにかお得になりますか?
マイナ保険証が話題になっているものの、まだ利用していないという声を耳にすることも少なくありません。ただ、今の紙の保険証のままでいいのに……と思っている人にとって、利用したときにどのようなメリットがあるのか、お得になるのかは気になるポイントのようです。
 
今回は、マイナ保険証を利用した場合のメリットについて考えていきましょう。
飯田道子

執筆者:飯田道子(いいだ みちこ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト

金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。
どの金融機関にも属さない独立系FPです。

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マイナ保険証とはどんな保険証?

まずは基本からおさえていきましょう。
 
マイナ保険証とは、マイナンバーカードの健康保険証利用のことです。今までの健康保険証は、2024年12月2日から新規発行が停止されていますので、それ以降発行される場合にはマイナ保険証を使うことになります。ただし、現行の健康保険証は、有効期限までの間、最長1年間使用できるようになっています。
 
マイナンバーカードを持っていない、または持っていても健康保険証として登録していないという方もいるのではないでしょうか? そのような場合は、加入している医療保険者(勤務先や各自治体など)から「資格確認書」が無償で交付されることになっています。
 
この確認証は原則、申請は不要となっており、有効期限は最長で5年で、各保険者が設定することになっています。なお、マイナ保険証を持っていてもマイナ保険証の利用が難しい場合には、申請すれば「資格確認書」が交付されます。
 
なお、交付される「資格確認書」は、医療保険者によって様式・発行形態が異なっています。ご自身が加入している保険者からの情報を確認し、不明な場合は問い合わせるといいでしょう。
 

マイナ保険証のメリットを知る

今までの保険証のほうがいいという人もいるのですが、マイナ保険証ならではのメリットがあります。どのようなメリットがあるのでしょうか?
 
マイナ保険証のメリットは、以下の4つです。

(1) データに基づくより良い医療が受けられる
(2) 手続きなしで高額療養費の限度額を超える支払いが免除される
(3) マイナポータルで確定申告時に医療費控除が簡単にできる
(4) 医療現場で働く人の負担を軽減できる

では、具体的にどのようなメリットなのか、確認してみましょう。
 

(1) データに基づくより良い医療が受けられる

受診時・調剤時にマイナンバーカードで受付をし、情報提供に同意をすれば、今までに処方された薬や特定健診などの情報を医師や薬剤師に共有できます。
 
また、初めて受診する医療機関や薬局であっても、患者本人が情報提供に同意することで、医師や薬剤師がデータを確認できます。
 

(2) 手続きなしで高額療養費の限度額を超える支払いが免除される

1月あたりの医療費が一定の金額を超えた場合、「限度額適用認定証」を申請すれば高額療養費として還付を受けられました。ただ、高額療養費の申請は手間ですし時間もかかります。申請が間に合わない場合には、一時的に負担する必要もありました。
 
しかし、マイナ保険証を利用した場合は、「限度額適用認定証」がなくても、公的医療保険が適用される診療であれば、限度額を超える分を支払う必要はなくなります。つまり、面倒な手続きをせずに一度の支払額をおさえられます。
 
なお、入院時の食費負担や差額ベッド代等は、高額療養費制度の自己負担限度額の対象に含まれませんので注意してください。
 

(3) マイナポータルで確定申告時に医療費控除が簡単にできる

マイナ保険証を利用すれば、医療費の領収証を管理・保管していなくても、マイナポータルで医療費通知情報の管理が可能になります。さらにマイナポータルとe-Taxを連携すれば、データを自動入力できますので、確定申告の手間も大きくおさえられます。
 

(4) 医療現場で働く人の負担を軽減できる

マイナ保険証を利用するときに情報提供に同意していれば、薬や特定健診などの情報を医師・薬剤師にスムーズに共有できるため、医療現場の業務効率化が図れることになります。
 
今まで口頭などで確認していたことも省略されることもあり、利用する私たちの負担も軽くなりますし、医療機関における各種待ち時間が減る可能性も考えられます。
 
4つのメリットは私たちが生活する上でも有用なものです。前向きに利用を検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

厚生労働省 マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット
 
執筆者:飯田道子
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト

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