片づけの美学186 整理収納アドバイザーに収納の見直しを頼むと高い? どんなことしてくれるの? 効果はあるの?
配信日: 2025.01.28
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整理収納サービスは、マンツーマンの作業が基本です。希望や要望を丁寧にヒアリングし、収納方法を決めていくというのが一般的な流れです。ただ、実際に家に来たアドバイザーが、どこまで収納を見直すことができるかは疑問に思う方も多いでしょう。
今回は、整理収納サービスの内容をご紹介します。気になっている方はぜひ参考にしてみてください。
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執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
目次 [非表示]
【事前】整理収納サービスまでに決めておく
「どこを片づけたいか」は決めておきましょう。
おすすめは日々使う場所、キッチンやクローゼットなどです。整理収納サービスを依頼する方は、片づけに苦手意識があることが多く、「家全体がぐちゃぐちゃ」だと感じていることもあります。
ご本人が、どこから片づけたいのか分からないこともあります。そのようなときは、「どこから片づけたらいいか分からないので、来てから相談したい」というオーダーでもOKです。当日にアドバイザーと相談して、どこから片づけていくかを決めていくのも手です。
【当日】依頼主も作業に参加する
クリーニングサービスなどと違い、業者に「全部おまかせ」ができないのが整理収納サービスです。なぜなら、アドバイザーが勝手に不要なモノを決め、ゴミに出してしまったら困るからです。置き場所を断りもなく変えてしまったら、日々の生活が探し物ばかりになります。
そのため、不要なモノの選定は依頼者にお願いし、収納場所についても必ず相談して決めていきます。つまり、依頼主も一緒に作業に参加してもらうことになります。ただ、体が不自由や赤ちゃんがいるなど、状況によって臨機応変に対応してもらえるので、依頼時に相談してみましょう。
【作業中】分けること・使う頻度を伝える
ここでは、整理収納サービスの進め方をご紹介します。
作業中は、依頼者には
●使うモノ
●時々使うモノ
●不用品→処分 or 売却
の3種類にモノを分類してもらいます。
アドバイザーは、その間に分けやすいようにモノを並べたり、空いた収納をさっと清掃したりします。
分類は、キッチンの場合であれば、食器類、鍋類などグループごとで進めていきます。分類が済めば、次は収納です。基本的には依頼主の手持ち収納グッズを使って収納していきます。
その際、大切なのは以下の点です。
●使いやすい場所であること
●使用頻度に合わせた場所にあること
●取り出しやすいこと
●モノを戻しやすいこと
そのため、「いつ使いますか?」「よく使うお鍋はどれですか?」「朝食は何を食べますか?」など多くのことを質問して、適材適所を考え提案していきます。
収納グッズが足りない場合は、後日購入してもらうこともあります。アドバイザーによっては、おすすめ商品の紹介や買い物同行が頼めることもあるので、問い合わせてみてください。
気になる料金はどのくらい?
1回3~5時間で、1~2万円ほどが相場です。キッチン、クローゼットなど1ヶ所がキレイになります。ただし、モノの量や広さによって作業時間は大幅に変わってきます。
整理収納サービスのメリット
整理収納サービスを利用するメリットは、以下のとおりです。
・短時間で完成すること
アドバイザーと一緒に整理収納することで、効率的に片づけができます。また、途中でやめることもできないので、終了までこぎつけることができます。
・モノの定位置を決められること
「どこに何を入れると便利か」を最優先に考えるので、これまでとはまったく違う収納スペースの使い方を提案することも多いです。依頼者からは「こんな使い方は思いつかなかった」と言われることもあります。
一度頼むとあとは自身でできる
一度整理収納サービスを利用すれば、そのときの手順を思い出して自身で整理収納を続けることも十分可能です。アドバイザーに依頼して効率よく片づけをする体験をすることは、今後の生活の質を高めるのにも役立つと感じています。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表