会社員だけど「健康保険証」に有効期限が書いてない! それなら「マイナ保険証」に切り替える必要はないの? 2025年12月2日以降も利用できるのか解説

配信日: 2025.02.10

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会社員だけど「健康保険証」に有効期限が書いてない! それなら「マイナ保険証」に切り替える必要はないの? 2025年12月2日以降も利用できるのか解説
2024年12月2日にマイナ保険証への制度移行が行われましたが、今でも変わらず従来の保険証を使い続けている人は多いのではないでしょうか。そんな中で「会社員の保険証には有効期限が書かれていないけど、これっていつまで使えるの?」「マイナ保険証にしないと医療を受けられなくなるの?」と疑問に思った人もいるかもしれません。
 
本記事では、今持っている保険証がいつまで使えるのか、マイナ保険証を使わずに今まで通り保険を使った医療を受けられるのか解説します。
浜崎遥翔

執筆者:浜崎遥翔(はまさき はると)

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

有効期限のない保険証は2025年12月1日まで使える

2024年12月2日以降は従来の保険証が発行されません。しかし、発行されないだけで有効期限までは手元にある保険証の利用が可能です。
 
国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入している人の保険証には通常、有効期限が記載されています。2025年7月か8月が期限となっており、これらの保険証を持っている人はこの期限をもって従来の保険証を使えなくなってしまうのです。
 
一方、会社員が加入する健康保険組合が発行する保険証の多くには、有効期限が記載されていません。そのため、「ずっと使えるのでは?」と誤解してしまう人もいるでしょう。
 
しかし、実際には健康保険証が使えるのは2025年12月1日までと決まっています。翌日以降は期限が書かれていない保険証であっても使えなくなってしまうのです。
 
なお、2025年12月1日以前であっても保険証の新規発行は終了しています。したがって、保険証が使用できる期間内でも、紛失した場合や転職した場合などでも保険証は発行されず、受信する際は「従来の保険証」以外の方法を使う必要があります。
 

2025年12月2日以降はマイナ保険証必須……ではない

2025年12月2日以降、これまでの健康保険証が使えなくなると聞いて、「マイナ保険証が必須になるのでは」と不安に感じる人もいるでしょう。しかし、必ずしもマイナ保険証がないと保険を使った医療が受けられないというわけではありません。
 
保険者(健康保険組合や市区町村)が発行する「資格確認書」があれば、これまでと同じように医療機関にかかることができます。マイナ保険証がなくても保険を使える仕組みが残されているのです。
 
マイナンバーカードを取得していない人や、取得していても保険証としての利用登録をしていない人には、申請不要で自動的に資格確認書が届く仕組みになっています。現在持っている保険証の有効期限内に自宅に届くはずなので、見落とさないように注意が必要です。
 

マイナ保険証のメリットは

では、マイナ保険証を使うメリットは何なのでしょうか? 以下に主な利点を挙げます。

・マイナ保険証を使って医療機関が健康診断結果や服薬中の薬の情報を確認できるため、重複した薬の処方や検査を防ぎ、より適切な治療を受けられる
 
・転職や退職などで保険情報が変更されても、数日以内に自動的に反映されるため、資格確認書の到着を待たずに保険を使える
 
・従来は事前の申請が必要(または後日返金)だった高額療養費制度が、マイナ保険証を利用することで事前の手続きなしに適用され、負担が軽減される

このように、マイナ保険証はより高品質な医療を受けたり、受診時の手間を減らしたりすることに役立つのです。
 
また、2025年3月からは運転免許証とマイナンバーカードを一体化したマイナ免許証の制度も開始されますし、住民票など公的書類の発行をコンビニで行えることも含めて、マイナンバーカードの利便性は広がっています。
 
この機会にマイナンバーカードの作成、マイナ保険証の利用を考えても良いのではないでしょうか。
 

マイナ保険証は必須ではない! 価値観に合った選択を

現在使っている保険証に期限が書いていなくても、2025年12月2日以降、健康保険証は使えなくなります。しかし、マイナ保険証の利用が強制されるわけではありません。資格確認書という新たな選択肢が用意されています。
 
マイナ保険証には医療の質向上や手続きの簡略化といった利点があり、さらにマイナンバーカード自体が生活全般の利便性を向上させる便利なものです。一方、マイナンバーカードを持つのが怖い、手続きが煩雑に感じるという人も多く、無理にマイナ保険証を使う必要はありません。
 
マイナ保険証に切り替えても切り替えなくても、どちらでも今まで通り保険を使った医療を受けられるので、自分の価値観に合ったほうを選びましょう。
 

出典

デジタル庁 よくある質問:マイナンバーカードの健康保険証利用について
デジタル庁 資格確認書(マイナ保険証以外の受診方法)
 
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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