息子1人の3人家族で世帯年収「460万円」…大学の学費の支払いが不安ですが、この世帯年収なら奨学金を借りられますよね?

配信日: 2025.02.14

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息子1人の3人家族で世帯年収「460万円」…大学の学費の支払いが不安ですが、この世帯年収なら奨学金を借りられますよね?
大学進学にはお金がかかるため「奨学金制度を利用したい」と考えている方もいらっしゃるでしょう。ただし、奨学金制度を利用するには年収や学力など、いくつかの条件があります。
 
そこで本記事では、奨学金制度が利用できる年収について解説します。大学の入学金や授業料についても紹介しますので、奨学金を検討しているご家庭はぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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奨学金制度の種類と内容

まずは、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)で利用できる、3種類の奨学金制度を紹介します。
 

給付型奨学金

「給付型奨学金」は返済不要の奨学金です。世帯収入の基準を満たしていれば、成績だけで判断せず、「学ぶ意欲」により支援を受けられます。また、給付型奨学金の対象となれば、大学・専門学校などの授業料や入学金が免除・減額されます。
 
ただし、一定の要件を満たした大学・短期大学・高等専門学校・専門学校が対象となるため、進学を希望する学校が対象であるか確認しなければなりません。
 
給付型奨学金は、住民税情報により算出された支給額算定基準額によって第I区分~第IV区分に分けられ、その区分によって支援を受けられる額が変わります。区分による年収の目安を表1にまとめました。
 
表1

区分 年収の目安 給付型奨学金(月額) 免除・減額(年額)
第I区分 ~約270万円 1万7500円~7万5800円 入学金7万円~28万円
授業料17万円~70万円
第II区分 ~約300万円 第I区分の3分の2 第I区分の3分の2
第III区分 ~約380万円 第I区分の3分の1 第I区分の3分の1
第IV区分 ~約600万円 (多子世帯に属している場合)
第I区分の4分の1
(多子世帯に属している場合)
第I区分の4分の1
(私立理工農系学科などに在籍している場合)
文系との授業料差額

出典:文部科学省「学びたい気持ちを応援します リーフレット高校生向け」を基に筆者作成
 
第IV区分は、多子世帯に属する場合や、私立学校の理工農系の学科などに在籍している場合に採用されます。そのため、今回の事例における世帯年収460万円の世帯の場合は、第IV区分に該当しない限り「給付型奨学金」の対象にはならないでしょう。
 

第一種奨学金

「第一種奨学金」は貸与型の奨学金で、無利子です。原則として「学力」と「収入」の2つで一定の基準をクリアしていることが受給条件です。
 
息子1人の3人家族の場合、独立行政法人日本学生支援機構によれば、第一種奨学金の「収入・所得の上限額の目安」は536万円~716万円です。世帯年収が460万円の場合は、上限額の目安を下回っており収入基準を満たしています。
 
ただし、これはあくまで目安です。収入基準に該当するか詳しく知りたい場合は「進学資金シミュレーター」を利用しましょう。
 

第二種奨学金

「第二種奨学金」も貸与型の奨学金で、有利子です。第一種奨学金と同じく、原則として「学力」と「収入」の2つで一定の基準をクリアしている必要があります。
 
息子1人の3人家族の場合、独立行政法人日本学生支援機構によれば、第二種奨学金の「収入・所得の上限額の目安」は879万円~1113万円です。世帯年収460万円であれば、上限額の目安を下回っており収入基準を満たしています。
 

大学入学にかかる費用はどれくらい?

文部科学省が公表する「国公私立大学の授業料等の推移」を基に、令和5年度の入学料・授業料を表2にまとめました。
 
表2

国立大学 公立大学 私立大学
授業料 53万5800円 53万6191円 95万9205円
入学料 28万2000円 37万4371円 24万806円

出典:文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」を基に筆者作成
 
大学入学時は約24万円~37万円の入学料が必要なうえ、授業料の支払いもあります。あらかじめ、まとまったお金を用意する必要があるため注意しましょう。
 
奨学金を申請する場合は使い道を事前に決めて、足りない分をどのように補うのか、家庭内で相談しておくことをおすすめします。
 

3人家族で世帯年収460万円なら貸与型奨学金の家計基準は満たしていると考えられる。ただし入学金などは事前に準備しましょう

独立行政法人日本学生支援機構には給付型・貸与型の奨学金があります。3人家族で世帯年収460万円の家庭では、貸与型奨学金の家計基準は満たしていると考えられます。
 
ただし、奨学金の申請は原則として「家計基準」と「学力基準」の2つが審査対象であるため、どちらの基準もクリアしなければなりません。年収だけでなく、本人の学力も重要であると把握しておきましょう。
 

出典

文部科学省 学びたい気持ちを応援します 高等教育の修学支援新制度(授業料等減免と給付型奨学金) リーフレット高校生向け(1~2ページ)
文部科学省 私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について 令和5年度私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について (参考2)国公私立大学の授業料等の推移
独立行政法人日本学生支援機構 進学前(予約採用)の第一種奨学金の家計基準
独立行政法人日本学生支援機構 進学前(予約採用)の第二種奨学金の家計基準
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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