回転寿司で「100円皿」は消滅した? 値上げによって1皿あたりどれくらい高くなったのでしょうか?

配信日: 2025.02.16

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回転寿司で「100円皿」は消滅した? 値上げによって1皿あたりどれくらい高くなったのでしょうか?
かつては「100円寿司」として手軽に楽しめた回転寿司。しかし近年、回転寿司チェーン各社の値上げが相次ぎ、「100円皿」が消滅する動きが広がっています。
 
では、実際に1皿あたりの価格はどれくらい上がったのでしょうか? 本記事では、その背景や各社の価格推移を詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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100円皿が消滅した背景

かつては「1皿100円(税込110円)」が回転寿司の代名詞でした。しかし、最近は最低価格が115円、120円と上昇し、大手チェーンの回転寿司で100円皿は「はま寿司」と「かっぱ寿司」だけとなりました。
 
その背景には、寿司ネタとなる魚介類の価格が世界的に高騰していることが挙げられます。特にマグロなどの大型回遊魚の漁獲量は近年大きく減少しています。また、サンマや鮭の不漁も深刻な問題です。
 
さらに、最低賃金の引き上げや電気代・物流費の増加によって店舗運営のコストも上昇しています。回転寿司は原価率が40~60%と高く、人件費を削減して利益を確保してきた経緯があります。
 
こうした要因に加え、近年の迷惑行為対策のための設備投資や人件費増加も影響し、スシロー、くら寿司といった大手チェーンが次々と価格改定を実施し、100円皿が廃止される流れが加速しています。
 

回転寿司チェーンの価格推移

では、具体的に各社の値上げ状況を見てみましょう。
 
表.1

チェーン名 旧価格(100円皿時代) 現在の最低価格
スシロー 100円(税込110円) 120円(税込132円)
くら寿司 100円(税込110円) 115円(税込126円)
はま寿司 100円(税込110円) 100円(税込110円)
かっぱ寿司 100円(税込110円) 110円(税込121円)

出典:各回転寿司公式HPより参照
 
このように、最安価格は115円~120円に引き上げられ、「100円皿」は過去のものとなりつつあります。
 

1皿あたりの価格はどれくらい高くなったのか?

回転寿司を10皿食べた場合の総額を比較してみると、2020年の100円皿時代には1100円(税込)だったものが、2024年には1260円~1320円(税込)にまで上昇しています。単純計算で1.15倍近くになっています。
 
特に、ファミリー層や学生にとっては、値上げの影響をより強く感じるかもしれません。
 

それでも回転寿司が人気の理由

価格が上がったにも関わらず、回転寿司の人気は続いています。その理由として、手軽さとバリエーションの豊富さが挙げられます。寿司以外のメニューも充実し、タブレット注文やセルフレーン化で利便性も向上しています。
 
また、くら寿司の「100円祭り」やスシローの「フェアネタ」、はま寿司の「はまナビ」クーポンや各種ポイントサービスなど、定期的なキャンペーンや割引サービスによってお得に楽しめる機会も多いです。
 
さらに、価格が上がった分、ネタの品質やシャリの改良が進んでいます。例えば、「回転寿司みさき」では2年間熟成させた赤酢を使用した「赤シャリ」を導入し、寿司の味わいを向上させています。このような品質向上により、顧客満足度も高まっていると考えられます。
 
2024年4月にくら寿司が実施した消費者調査によると、消費者の52.7%が「回転ベルトでお寿司を流す回転寿司店を利用したい」と回答しており、特に20代では約7割がこれを選択しています。このことから、「リアル回転寿司」に対する高い需要と期待があることがわかります。
 

まとめ

100円皿の時代は終わりましたが、回転寿司の魅力は依然として健在です。お得に楽しむには、期間限定キャンペーンを活用したり、サイドメニューを上手に組み合わせたり、ランチセットなどの割引メニューを利用するなどの工夫がポイントになります。
 
値上げは避けられない流れですが、それでも回転寿司は「手軽で楽しい外食」の選択肢として、多くの人に愛され続けています。
 

出典

株式会社あきんどスシロー 公式HP
くら寿司株式会社 公式HP
株式会社はま寿司 公式HP
カッパ・クリエイト株式会社 かっぱ寿司 公式HP
くら寿司株式会社 2024年コンセプト「回転寿司のリニューアル」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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