大手銀行の「貸金庫の窃盗」のニュースに、40代の同僚が「自分も使ってるから怖い」と発言。彼は「年収500万円」くらいのはずだけど、お金持ちじゃなくても利用できるのでしょうか?

配信日: 2025.02.18

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大手銀行の「貸金庫の窃盗」のニュースに、40代の同僚が「自分も使ってるから怖い」と発言。彼は「年収500万円」くらいのはずだけど、お金持ちじゃなくても利用できるのでしょうか?
三菱UFJ銀行の貸金庫で発生した窃盗事件が、大きな注目を集めました。実際に貸金庫を利用している人にとっては、不安を感じさせるニュースだったのではないでしょうか。
 
貸金庫は、貴重品や重要書類などを安全に保管するためのサービスで、1ヶ月だけ借りるといった短期間の利用方法ではなく、一度契約すると長期的に利用することが一般的です。そのため、利用者は恒久的に料金を支払い続ける必要があります。では、実際に貸金庫を利用しているのは、どのような人なのでしょうか。
 
本記事では、貸金庫についての概要を説明し、実際にどんな人が利用しているのか解説します。また、窃盗事件後の銀行の対応についても触れていきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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銀行の貸金庫とは?

銀行の貸金庫は、一定の制限があるものの、基本的には自由にものを保管できるサービスです。貸金庫の利用者は、銀行の営業時間内であればいつでも出し入れができます。また、事前に登録されている人しか鍵を開けることができないため、プライバシーが保護され、安心して大切なものを預けることができます。
 
貸金庫は、銀行によってサイズや利用料金は異なります。三菱UFJ銀行では、年間使用料は税込1万6170円から約3万円まで用意されています。サイズが小さいと安く、大きくなるとその分高くなる傾向にあるようです。
 
貸金庫は誰でも気軽に利用できるものではなく、借りたい人は審査を受けなければなりません。さらに、貸金庫の利用料金は、普通預金から引き落とされるため、普通預金がなければ利用ができません。また、当然ながら貸金庫に空きがなければ利用することができないため、利用を検討する場合は事前に確認したほうがいいでしょう。
 

貸金庫を借りる目的は? どんな人が借りている?

銀行の貸金庫は、貴重品や重要書類を安全に保管するために広く利用されています。例えば、親から引き継いだ土地の権利書や、資産としての金の延べ棒などを預ける人がいます。また、限られた人しか開けることができない秘匿性を重視し、遺言書を保管するためだけに利用する人もいます。
 
貸金庫を借りる際には審査が必要ですが、実は、その審査基準は公表されていません。そのため、年収が審査にどのように影響するかは不明です。また、人気のある支店では貸金庫に空きがなく、順番待ちが発生することもあります。一度手放すと再度借りられる保証はないことから、解約できずに利用を続けることになるケースも考えられます。
 

貸金庫は本当に安全なの?

安全なはずの貸金庫ですが、2024年9月に発生した、三菱UFJ銀行の貸金庫窃盗事件を受けて、その安全性が脅かされる事態となりました。この事件では、元行員が貸金庫内の金や現金を盗み出し、1月10日時点で明らかになっている被害額は約14億円となっています。
 
この事件を受けて、各銀行は貸金庫の管理体制やセキュリティ対策を強化する方針を次々に発表しています。
 
例えば、みずほ銀行は2025年1月16日から貸金庫の新規受付を原則停止し、今後は新規店舗に貸金庫を設置しない方針を発表しました。三菱UFJ銀行は貸金庫事業の見直しを進め、撤退の可能性も含めて2025年3月までに方向性を決定すると発表しています。
 

まとめ

貴重品や重要書類を自宅で保管することに不安がある人にとって、銀行の貸金庫は安心して預けられるサービスです。しかし、誰でも気軽に利用できるわけではなく、利用には審査が必要で、一定のハードルがあります。
 
また、その審査基準は公表されていないため、年収が審査に影響するかどうかは不明です。とはいえ、店舗によっては順番待ちになっているケースもあり、貸金庫の需要が高いことが伺えます。
 
一方、最近発生した貸金庫の窃盗事件は衝撃的であり、この事件を受けて貸金庫事業の存続が危ぶまれる状況となっています。貸金庫の最大のメリットは「安心」と「安全」ですが、前提が崩れてしまった今、今後の動向に注目する必要があるでしょう。
 

出典

株式会社三菱UFJ銀行 貸金庫規定
株式会社三菱UFJ銀行 元行員の不祥事に関する対応状況・再発防止策等について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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