2025年度から新たな「教育無償化」で授業料ゼロに? 支援対象となる家庭とは? 条件と注意点を解説

配信日: 2025.02.25

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2025年度から新たな「教育無償化」で授業料ゼロに? 支援対象となる家庭とは? 条件と注意点を解説
物価高騰が続く今、子どものいる家庭にとって大きな負担となるのが教育費ではないでしょうか。「子どもの教育費を軽減したい」と考える家庭、特に同時に扶養する子どもが3人以上いる多子家庭にとって、2025年度から始まる新たな「教育無償化」政策は、非常にうれしいニュースとなるでしょう。
 
本記事では、この政策の対象条件や申請手続きについて詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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2025年度から始まる新たな教育無償化とは

2025年度から導入される「多子世帯の学生等に対する大学等の授業料・入学金の無償化等」の政策は、3人以上の子どもを同時に扶養している家庭を対象とする支援制度です。目的は、教育にかかる経済的な負担を軽減し、全ての子どもが平等に教育を受けられる環境を整えることです。
 
多子世帯の学生などは、世帯収入に関係なく、大学や専門学校などの授業料・入学金が一定額まで減免されます。ただし、「無償化」と呼ばれるものの、全額無料ではなく、一部負担が残る点には注意が必要です。
 

支援対象となる条件

この支援の対象は、同時に3人以上の子どもを扶養している多子家庭に限定されます。「高等教育の修学支援新制度」は2020年度から実施されていましたが、これまでは世帯収入の制限がありました。
 
今回の多子家庭向け政策では、世帯収入の制限が撤廃されています。そのため、これまで支援を受けられなかった中間層以上の家庭にも支援が適用されるのです。現状決まっている具体的な支援内容や金額は、図表1の通りです。入学金26万円に加えて、毎年の授業料70万円の支援など、多くの子どもを同時に育てる家庭にとっては大きな支援となります。
 
図表1

図表1

文部科学省 高等教育の修学支援新制度
 

3人同時に扶養しているのが支援条件という点に注意

今回の「教育無償化」制度は、多子世帯にとって非常に良い制度のように見えますが、いくつかの注意点があります。特に重要なのが、「同時に3人以上の子どもを扶養していること」が条件である点です。
 
例えば、3人兄弟のうち長男が大学を卒業し、社会人となった場合、扶養している子どもが2人になり支援対象から外れてしまいます。この制度の設計は「同時に3人以上の教育費がかかる家庭」を優先するという考え方に基づいています。
 
また、年齢差や学年の違いによっても支援を受けられる期間が変わるため、家庭ごとに計画を立てる必要があります。事前に制度の詳細を確認し、自分たちの家庭が適用されるかをしっかり検討しましょう。
 

国の制度を最大限活用しながら計画的に教育費の備えをすることが大切

2025年度から開始される新たな政策は、多子世帯にとって大きな支援となる制度です。現行制度では支援の対象にはなっていない中間層以上の多子世帯にとっては、昨今の物価高騰などで家計負担が増す中、非常にうれしい支援となります。
 
一方で、支援を受ける条件面などはよく理解する必要があります。また、国の制度は永続するとは限りません。今後、改定される可能性もあります。使える制度は最大限活用しつつ、状況変化に耐えられるよう、自助努力で教育費を備えることも大切でしょう。
 

出典

文部科学省 高等教育の修学支援新制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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