子どもの進学先が「国公立」か「私立」かで学費は1500万円も違う!? 進路によってどのくらい費用が違うの?

配信日: 2025.02.27

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子どもの進学先が「国公立」か「私立」かで学費は1500万円も違う!? 進路によってどのくらい費用が違うの?
子どもの進路を考える際に、国公立か私立かで費用が異なるため、多くの家庭が悩む問題です。しかし、具体的に国公立と私立でどのくらい学費が違うか知らない方もいるでしょう。
 
そこで、今回は、子どもの進学先が「国公立」か「私立」かでどのくらい学費が違うのかについてご紹介します。学費については、今まさに国会で高校授業料の無償化が議論されて、大きく変動する可能性もありますが、ここでは現在の学費状況を説明していきます。
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「国立」「公立」「私立」別の、小学校~大学の平均的な学費

子どもにかかる学費は進学先によって異なります。文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」および「国公私立大学の授業料等の推移」によると、小学校から大学までの1年間あたりの平均的な学習費は表1の通りです。
 
なお、本来「国立」は小学校や中学校などもありますが、授業料や入学料がかからないため、大学のみの記載です。
 
表1

公立 私立 国立
小学校 33万6265円 182万8112円
中学校 54万2475円 156万359円
高校 59万7752円 103万283円
大学 91万562円 120万11円 81万7800円

※文部科学省「令和5年度子供の学習費調査の結果を公表します」「国公私立大学の授業料等の推移」を基に筆者作成
※大学は「入学金+授業料」の金額を記載
 
例えば、小学校6年間の学費を比較した場合、公立と私立では約900万円の差があります。また、仮に小学校から大学まで私立に行った場合、16年間でかかる費用は約2350万円です。一方で、小学校から大学まで公立に行った場合の学費は約900万円です。
 
そのため、公立か私立かで最大1450万円ほど学費が違う可能性があります。学校によって特色や強みがあるため、学習の面でも金額的な面でも、進学先選びは重要になるでしょう。
 

大学は「文系」「理系」などでも学費に差が出る?

大学は文系・理系や学部によって、学ぶ内容や必要な教材などが異なります。そのため、平均的な費用も差があると考えられるでしょう。
 
まず、国立大学の場合は、文系・理系で学費の差はありません。これは、文部科学省によって標準額が決められているためです。そのため、国立大学の「入学料+授業料」は学部を問わず81万7800円です。
 
一方で、私立大学は文系・理系や学部によって学費に大きな差があります。文部科学省「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)」によると、学部ごとの平均学費(入学料含む)は表2の通りです。
 
表2

学部 学部平均 全体平均
文系 文・教育 130万7891円 127万5749円
神・仏教 120万6487円
社会福祉 126万7011円
法・商・経 125万3770円
理系 理・工 155万1040円 160万8576円
217万7590円
農・獣医 162万2377円
医師系 683万1051円 628万5110円
535万3084円
その他 家政 141万1319円 163万3291円
芸術 178万6195円
体育 144万5005円
保健 170万129円

出典:文部科学省「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」を基に筆者作成
 
文系平均と理系平均で比較すると、35万円ほど理系の方が学費がかかります。そのため、大学は文系を選ぶか理系を選ぶかだけでも、総額に大きな違いが出るでしょう。
 
理系の方が学費がかかる理由は、文系よりも実験や実習などの授業が多く、必要な機材や施設などにお金がかかるためだと言われています。また、国立か私立かでも大きな差が出ます。
 
学部によっては、実習などで2年目以降さらに費用がかかるケースも考えられるでしょう。
 

学費をおさえる方法

学校に通うにあたって、学費は必ずかかる費用です。子どもが将来なりたい仕事によっては、より専門的な学校に通う必要もあるため、さらに費用がかかる場合もあります。
 
そのため、可能な範囲で学費をおさえられると、金銭的に少し余裕が生まれるでしょう。学費をおさえる方法は以下の通りです。

●公的支援や奨学金、また各自治体独自の助成金を活用する
●国公立の学校に進学する
●制服などはおさがりや中古品を活用する
●特待生になり、授業料を免除してもらう

高校や大学進学の際には、奨学金などを活用する方法があります。また、自治体によっては進学する家庭の状況にあわせて金銭的な支援をしている場合もあるため、該当する場合は積極的に活用していいでしょう。
 
また、私立高校や大学では、成績優秀者や特待生の学費が一部免除される学校もあります。場合によっては授業料全額免除などを行っている学校もあるため、勉学に励んで学費をおさえることも一つの方法です。
 

進路によって学費は1500万円ほど違う場合がある|大学は学部にもよる

公立・私立の進路によって、学費は最大1500万円ほど違うと考えられます。また、大学でも学部によって学費が異なり、文系の方が学費がおさえられる傾向があります。そのため、金銭的な面のみ考えると、国公立の方が費用をおさえられるでしょう。
 
しかし、私立学校は独自のカリキュラムなどを採用しており、子どもの目標としている進路や特徴によっては、私立がいい場合も考えられます。金銭面も非常に重要ですが、子どもとしっかり話して進路を決めることが大切です。
 
もし、金銭的な面で不安がある場合は、国の支援などを活用する方法を検討してもいいでしょう。
 

出典

文部科学省
 令和5年度子供の学習費調査の結果を公表します(1ページ)

 国公私立大学の授業料等の推移
 令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について(2ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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