財布の中の1円玉が増えすぎて困ったとき、20円程度の「お菓子」を「1円玉20枚」で購入。「20枚」であれば枚数的に迷惑にはならない?
配信日: 2025.02.27

この記事では、1円玉20枚での支払いが法律的に問題ないのか、そしてマナーとしてはどうなのかを解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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1円玉20枚での支払いは合法?
結論からいうと、1円玉20枚での支払いは法律上問題ありません。「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」の第7条には「貨幣は、額面価格の20倍までを限り、法貨として通用する」と定められています。
つまり、1円玉であれば20枚まで、10円玉であれば20枚まで(200円)、500円玉であれば20枚まで(1万円)が使用できます。
今回のケースは法律の範囲内であることから、お店が受け取りを拒否することはできません。しかし、もし21枚以上で支払おうとした場合、お店側は超過分を拒否できます。
枚数制限の理由
なぜ、20枚という制限があるのでしょうか? この制限は、社会全体の商取引を円滑に進めるための工夫であり、お店側と消費者双方にとってのメリットにつながっています。
まず、想像してみてください。もし数百枚の1円玉で高額な商品を購入しようとする人がいたらどうなるでしょうか。店員はその場で一枚一枚数えなければならず、レジでの待ち時間が長くなってしまいます。後ろに並んでいる他の客はイライラし、お店の雰囲気も悪くなるでしょう。
また、お店側にも大きな負担です。大量の硬貨は重量があり、保管スペースも必要です。さらに、銀行へ持ち込む際にも手間がかかり、場合によっては手数料が発生することもあります。これらのコストは、最終的には商品価格に転嫁される可能性があり、消費者にも影響を及ぼす恐れがあるでしょう。
20枚という制限は、お店側のこれらの負担を軽減し、ひいては消費者を守ることにもつながっているのです。
1円玉20枚での支払い、マナー的には?
法律上の問題がないからといって、1円玉20枚での支払いが常に受け入れられるとは限りません。特に、混雑時のレジ対応は、お店側にとって負担が大きい時間帯です。
自分が1円玉を数えている間に、後ろに長い列ができてしまうかもしれません。そのような状況を避けるためにも、混雑時は他の支払い方法を選ぶか、どうしても1円玉を使う必要がある場合は、事前に枚数を数えて準備しておきましょう。
また、店員の様子にも気を配ることが大切です。レジ対応だけでなく、品出しや接客などで忙しそうにしている場合は、1円玉だけの支払いは控えたほうがよいでしょう。
たとえ法律で認められた範囲内であっても、相手への配慮を欠いた行動は不快感を与えてしまう可能性があります。手間を増やすことについて謝罪の一言を添えるだけでも、印象は大きく変わります。ほんの少しの心遣いが、スムーズで気持ちのよい取引につながるのです。
小銭の管理はどうしている?
キャッシュレス時代でも、小銭は増えてしまうものです。財布がパンパンになる前に、賢く管理する方法を紹介しましょう。貯金箱に貯めた小銭は、銀行の両替機を使えば手数料無料で紙幣に交換できます。ただし、ATMや枚数が多い場合は手数料がかかる銀行もあるので、事前に確認しておきましょう。
セルフレジも、小銭消費の強い味方です。店員に気兼ねすることなくまとめて投入できますが、投入枚数制限には注意してください。目標金額を設定して小銭を貯める「小銭貯金」も、楽しみながら小銭を減らす効果的な方法です。
また、小銭を募金すれば社会貢献にもなります。街頭募金や募金箱などを活用するのもよいでしょう。少しの工夫で小銭管理はぐっと楽にできます。自分に合った方法で、スマートにお金と付き合いましょう。
1円玉20枚での支払いはタイミングを考えましょう
1円玉20枚での支払いに法律上の問題はありません。しかし、お店側の状況や混雑具合を考慮し、なるべく使用するタイミングを選んでください。硬貨を使う際には、相手への配慮を忘れずに、気持ちのよい支払いを心がけましょう。
出典
財務省 お金には使用できる枚数の制限があるのですか
e-Gov法令検索 通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律 (法貨としての通用限度)第七条
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー