なぜ送料には「無料」と「有料」があるの? 通販の送料の決め方を教えて

配信日: 2025.03.01

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なぜ送料には「無料」と「有料」があるの? 通販の送料の決め方を教えて
ネットショップを始めようと思った方の多くが、送料の決め方で悩むことと思われます。送料は大きく分けて「無料」と「有料」の2種類がありますが、一体どのようにして決めているのでしょうか。
 
そこで本記事では、送料無料の仕組みや送料の種類、利益を確保する方法について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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送料無料の仕組みと表示について

自身が商品を購入する際に、送料無料かどうかで運営ショップを決めている方も多いのではないでしょうか。送料無料と掲げていても、実際には商品に送料が含まれている、1万円以上の場合は送料無料など、販売者が損をしない仕組みになっています。
 
しかし、送料無料とだけ記載されていると、消費者は気にせずに商品を購入してしまうことが問題視されました。例えば、安価な商品をまとめ買いせずに単品ずつ購入し、何回も配達してもらうと、それにかかる物流コストが大幅に上がるためです。
 
消費者庁では消費者に意識してもらうべく、運賃や料金について消費者が支払う送料に適切に反映されるよう、「送料無料」表示の見直しに関する検討を行っています。
 
したがって、自身が商品を販売する際に「送料無料」と表示するのであれば、その理由や仕組みを分かりやすく説明することが望ましいとされます。そのことを踏まえたうえで、ネットショップの送料を決めましょう。

 

送料の種類と送料無料で利益を確保する方法

ここでは、送料無料の仕組みを正しく理解したうえで、送料の種類と送料無料で利益を確保するにはどのような方法があるのかを見ていきましょう。

 

送料の種類

実際に商品を売る際には、どのようにして送料を決めればよいのでしょうか。送料の種類は大きく分けて、次に挙げる5種類があります。
 

・全国一律にする
・配送地域ごとに変える
・一定金額以上の購入で送料無料にする
・発送手段ごとに変える
・送料無料にする

 
全国一律にする場合は運営者が損をしないように設定しないと、赤字になるリスクがあります。
 
一方で、配送地域ごとに変えれば赤字リスクはなくなりますが、遠方の顧客の送料が高くなる点に注意が必要です。遠方の顧客は、地域による送料の差で負担がかかると購買意欲が減退してしまい、負担の少ない競合に流れてしまう可能性があるため、バランスをとる必要があります。
 
送料無料にするには、商品価格に送料を上乗せするか販売者が送料を負担する2つ方法と考えられます。商品価格が高くなる場合は、よく考えて価格設定をする必要があるでしょう。

 

送料無料で利益を確保する方法

送料無料にしても利益を確保する主な方法は、次のとおりです。
 

・利益率の計算をする
・商品価格を引き上げる
・最低注文額を設定する
・特定の商品に限定する

 
送料無料で商品販売を検討しているのであれば、必ず利益率の計算をしたうえで商品価格を決めましょう。例えば、利益率が20%ある商品を送料無料に設定したとして、配送コストが5%かかったとしたら利益は15%になってしまいます。手元に残る利益をしっかりと確保する仕組みをつくることが大切です。
 
特定の商品に限定するというのは、例えば、小さい商品や利益率の高い商品は送料無料にし、家具などの大型商品や利益率の低い商品は送料設定をする方法です。どの方法で利益を確保するかをしっかりと決めて、マイナスにならないようにしましょう。

 

通販の送料を安くおさえるポイント

ショップ運営者がどの方法を選んだとしても、しっかりと利益を確保できるように送料を安くおさえるポイントをおさえておきましょう。そのためには、配送業者ごとの送料を比較して、安いところを選ぶことが大切です。
 
各運送会社のサイズや地域ごとの送料を洗い出し、料金体系を把握しておいてください。販売する商品の大きさや重さがある程度決まっている場合は、送料も比較しやすいでしょう。

 

ネットショップの運営において送料は非常に重要

ネットショップを運営するにあたり、送料無料にするのか有料にするのかは利益にも関わってくるため非常に重要です。送料無料の仕組みを正しく理解し、しっかりと利益を確保するためにも妥当な方法で送料を決めましょう。
 
どの方法を選んだとしてもメリットとデメリットがあるので、よく考えることが大切です。本記事で紹介した送料の種類や利益を確保する方法などを確認して、ぜひネットショップの運営をしてみてください。

 

出典

消費者庁 物流の「2024年問題」と「送料無料」表示について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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