「お金を借りるなら農協一択」という農業経営者の父。農協ならではのメリットは何があるのでしょうか?

配信日: 2025.03.21

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「お金を借りるなら農協一択」という農業経営者の父。農協ならではのメリットは何があるのでしょうか?
農業を営んでいる世帯では、施設や土地を改良するためにお金を借りるケースもあるでしょう。農協は、そうした方々が融資を受ける際に選択できる場所のひとつです。農協からの融資は金利や保証料の面などでメリットがあります。
 
一方で、融資制度は農業経営の状態に応じて融資率が変わる場合があるので、利用したいときは条件をよくチェックしておきましょう。今回は、農協でお金を借りるメリットや利用できる条件などについてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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農協でお金を借りるメリット

農業を営んでいる方の場合、農協でお金を借りるのは、JAバンクを利用して農業融資してもらうことを指します。JAバンクは農協(JA/農業協同組合)、信連(信用農業協同組合連合会)、農林中金(農林中央金庫)で構成されているグループです。
 
農協での融資は、金利の低さがメリットです。JAバンクには「利子補給」という制度があり、最大で年1.0%の利子をサポートしてもらえます。ほかにも、資金借り入れの際に保証機関へ支払った保証料を、全額助成してもらえる制度もあります。農業者にとっての金銭的負担を減らす制度が多い点も、農協を利用するメリットといえるでしょう。
 
また、農協では認定農業者から農業を始めたての方、未経験の方まで幅広い方に対して融資を提供しています。農業経営の状態に応じて資金を利用できるのもポイントです。
 
さらに、JA資金で提供される「JA交付金等つなぎ資金」や「JAアグリマイティー資金」などは、制度を利用した融資よりもスピーディーに対応できます。できるだけ早く資金を確保したいときは、こうしたJA資金の融資を検討するのもよいでしょう。
 

農協で農業融資を利用できる条件

利用できる融資の種類は、本人の農業者としての位置づけによって異なります。JAバンクによると、農業者の種類は以下の通りです。

●認定農業者:自身の農業経営計画に対して市町村から認定を受けている
●認定新規就農者:就農希望者のうち青年等就農計画に対して市町村から認定を受けている
●認定農業者と認定新規就農者のどちらでもなく、一定条件を満たしている農業者
●上記すべてに該当しない農業者

例えば、認定農業者のみが利用できる資金には「農業経営改善促進資金」や「農業経営基盤強化資金」などがあります。
 

同じ資金でも農業者の種類によって内容が変わるケースも

認定農業者以外でも利用できる資金であっても、利用できる内容が異なるケースもあるため、よく確認しておきましょう。
 
例えば、農業近代化資金は認定農業者、認定新規就農者、一定条件を満たす農業者が利用できる資金です。必要に応じて施設や家畜、土地などの造成、改良などの資金を融資してもらえます。ただし、融資率や借入期間は種類に応じて表1のように変動します。
 
表1

融資率(上限) 借入期間
認定農業者 総事業費の100%以内
(補助金も利用する場合は補助金額を除いた金額)
・原則15年以内
・うち据置期間は7年以内
認定農業者以外の農業者 総事業費の80%以内
(補助金も利用する場合は80%以内かつ補助金を除いた金額)
・原則15年以内
・うち据置期間は3年以内
認定新規就農者が
提出した計画を基に就農するとき
・原則17年以内
・うち据置期間は5年以内

出典:JAバンク「農業近代化資金」を基に筆者作成
 
なお、都道府県や対応する場所によって条件や取扱商品が変わる場合もあるため、融資を利用したいときは農協に問い合わせましょう。
 

農協では利子補給や保証料の助成制度などがある

農業を営んでいる方が農協を利用してお金を借りると、利子の補給をしてもらえたり保証料を全額助成してもらえたりする制度を利用できる場合があります。こうした制度の利用により、融資を受けたときの金銭的負担を軽減できる点がメリットのひとつです。
 
また、農協では農業者の種類に応じた資金提供も実施しています。認定農業者から、これから農業を始めようとする方まで、必要に応じた融資制度やプランを選べる点もメリットでしょう。
 
ただし、同じ名前の融資制度でも認定農業者かそれ以外かで融資率上限や借入期間が変わるケースがあるので、利用時には注意しましょう。
 

出典

農林中央金庫 JAバンク JAの農業融資
農林中央金庫 JAバンク 農業近代化資金
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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