来年の3月から「山手線」が値上げになると聞きました。私は毎日「品川」から「五反田」まで通勤しているのですが、いくらくらい負担が増えそうですか…?

配信日: 2025.03.26

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来年の3月から「山手線」が値上げになると聞きました。私は毎日「品川」から「五反田」まで通勤しているのですが、いくらくらい負担が増えそうですか…?
東日本旅客鉄道株式会社が、2026年3月スタートを目指した運賃改定の申請をしたことを発表しました。改定の柱の一つに、「電車特定区間」「山手線内」の「幹線」統合があり、それによって東京都区内を中心とする東京近郊において運賃の値上げが見込まれています。
 
本記事では、今回の値上げ申請による「山手線」での変化について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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東日本旅客鉄道株式会社は「運賃改定の申請について」を発表

東日本旅客鉄道株式会社は2024年12月6日付のプレスリリースで、

・運賃体系の整理(運賃計算上の「電車特例区間」と「山手線内」を「幹線」に統合)
・全エリアでの運賃値上げ
・通学定期旅客運賃は幹線・地方交通線では据え置き(今回、幹線に統合される電車特定区間と山手線内は値上げ)

という3点を柱とする、運賃改定の申請を行うと発表しました。
 
鉄道運賃の計算は、距離に比例した各社の運賃表に基づいて行われます。しかし、東日本旅客鉄道の場合、旧国鉄以来の幹線、地方交通線に加えて「東京電車区間」・「山手線内」という大都市部を中心に需要が大きく他の鉄道事業者と競合している区間に設けられた割安な運賃上の特例区分がありました。
 
しかし、今回の改定で、その「東京電車区間」「山手線内」が「幹線」に統合されます。
 
値上げ率は全体で、普通運賃 7.8パーセント、通勤定期 12.0パーセント、通学定期 4.9パーセントとなり、「山手線内」の初乗りIC運賃の場合、+9円の155円に値上げされます。
 
本記事タイトルにある品川~五反田間の場合、現行のIC運賃で146円、通勤定期は、「1ヶ月:4280円」、「3ヶ月:1万2210円」、「6ヶ月:2万660円」です。
 
品川〜五反田間は「山手線内」に含まれているため、22.9パーセントの値上げ率が適用され、「1ヶ月:5260円(980円の値上げ)」、「3ヶ月:1万5006円(2796円の値上げ)」、「6ヶ月:2万5391円(4731円の値上げ)」となり、大幅な負担増となる可能性があります。
 

運賃改定の影響

厚生労働省「令和6年就労条件総合調査」によると年間の労働日数は「平均249日(365日-年間休日総数116日)」です。現行のIC運賃で品川~五反田間を通勤した場合、146円×2×249日=7万2708円で、年間7万2708円の交通費がかかります。
 
値上げ後「+9円」上乗せされ初乗り運賃が「155円」になると155円×2×249日=7万7190円となり年間7万7190円で、4482円の負担増となります。
 

まとめ

東日本旅客鉄道株式会社が運賃改定の申請について発表しました。東日本旅客鉄道株式会社の運賃区分の中でも東京都23区部を中心とする「東京電車区間」「山手線内」を廃止し、「幹線」に統合します。山手線内は通勤での利用者も多いことを考えると、暮らしへの影響も小さくなさそうです。
 
実施日は2026年3月とされていますが、定期券を継続するタイミングを値上げ実施ぎりぎりにずらしたり「オフピーク定期券」に切り替えたり、競合路線等をうまく利用するなど、賢い対処が必要になるかもしれません。
  

出典

東日本旅客鉄道株式会社 運賃改定の申請のお知らせ
厚生労働省 令和6年就労条件総合調査の概況(7ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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