医学部の受験から卒業までにどれだけの費用がかかる? 私立と国立の違いはどこに表れる?
配信日: 2025.03.27


執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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医学部受験にかかる費用
国立大学の医学部では、大学入学共通テストの第1次試験として「5教科7科目」が基本となり、3科目以上受験する場合の受験料は1万8000円が必要です。また、2次試験の検定料は国立大学法人法により1万7000円と定められており、前期と後期で出願する場合には合計3万4000円が必要です。
また、複数回の受験を想定する場合、受験料や交通費、宿泊費なども考慮しなければなりません。特に私立大学は大学ごとに受験費用が異なり、医学部のみ他の学部より高い金額が設定されているケースもあります。
東京私大教連による「私立大学新入生の家計負担調査 2023年度」によると、受験費用の平均額は自宅外通学で25万3800円、自宅通学で25万7900円と、いずれも25万円を超えています。
例えば、慶應義塾大学の一般選抜では、入学検定料は医学部以外の学部では3万5000円ですが、医学部は6万円です。帝京大学の一般選抜では、3日受験を選んだ場合、他の学部は7万5000円であるのに対し、医学部は16万円と、一般的な大学受験よりも高額となる傾向があります。
国立大学医学部の学費
国立大学医学部の学費は、文部科学省が定める標準額に基づいており、入学料が28万2000円、授業料は年額53万5800円、6年間の総額は約350万円です。ただし、医学部では教科書代や教材費、実習に必要な白衣や聴診器などの購入費用も別途かかります。
また、医師になるために必要なCBT(医学生共用試験)の受験料3万3000円、国家試験受験手数料と登録料で約7万6000円など、避けられない費用も用意しなければなりません。
私立大学医学部の学費
私立大学医学部の学費は、6年間で2000万円から5000万円と大学によって大きく異なります。
例えば、国際医療福祉大学の2024年度の学納金は、入学金150万円、授業料190万円、実験実習費60万円、施設設備費が初年度50万円、次年度以降30万円で、6年間の総額は1850万円です。
一方、川崎医科大学の学納金(2024年度)は、入学金200万円、授業料200万円、教育充実費が初年度650万円、次年度以降500万円、6年間の総額は4550万円です。
入学料や受験料も高額ですが、加えて施設維持費や実験実習費などを学費として支払う必要があります。医学部の場合、医療設備などを整えるための費用が必要となり、私立大学はその資金を学費で賄わなければなりません。
また、国立大学と同様に学費以外にも別途実習に必要な物品品や試験費用の負担も必要です。私立大学医学部の学費は高額ですが、大学によっては独自の奨学金制度を設けている場合もあります。
医学部進学で活用できる奨学金制度
私立大学の医学部進学には高額な費用がかかるため、大学独自の奨学金制度の有無を確認することが重要です。
例えば、国際医療福祉大学では、受験時に特別な申請なしで特待奨学生制度が適用される場合があり、最大6年間で学納金全額(1700万円)または奨学金1400万円が給付され、入学金150万円も免除されます。
埼玉医科大学には「埼玉県地域枠医学生奨学金」があり、貸与期間の1.5倍にあたる9年間を埼玉県内にある指定病院で医師として勤務することで、月20万円、総額1440万円の奨学金返済が免除されます。
また、日本学生支援機構の奨学金制度は、経済状況に応じて貸与型または給付型の奨学金の利用が可能です。
さらに、2020年より開始された「高等教育の修学支援新制度」では、世帯収入や学ぶ意欲などの要件を満たすことで、給付型奨学金は最大91万円、入学金は最大28万円、授業料は最大70万円の支援を受けることが可能です。
このような奨学金制度を活用することで、医学部進学に必要な学費の負担を軽減できます。
医学部進学にかかる費用は高額につき、費用負担の軽減策を考えることが重要
医学部への進学は他の学部と比べるとかなりの高額な費用がかかります。経済的な負担を軽減するためには、奨学金制度の活用や計画的な資金計画が重要です。医学部への進学を目指す場合、学校独自の奨学金制度などを調べて、自身の状況に合わせた進学先の選択をおすすめします。
出典
独立行政法人 大学入試センター 大学入学共通テストの仕組み等
デジタル庁e-Gov 法令検索 国立大学等の授業料その他の費用に関する省令
東京私大教連 私立大学新入生の家計負担調査 2023年度 P7
公益社団法人 医療系大学間共用試験実施評価機構 医学生共用試験要綱
厚生労働省 医師国家試験の施行について
厚生労働省 医師免許申請について
文部科学省 高等教育の修学支援新制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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