4月からJR九州の運賃が平均「15%」も上がるって本当? 実際はどれくらい上がるのでしょうか?
配信日: 2025.03.29

本記事では、JR九州の運賃がどのくらい値上げされるのかについて解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次 [非表示]
JR九州運賃改定、平均15%値上げの理由
JR九州は2025年4月1日、29年ぶりとなる運賃改定を実施し、平均14.6%の値上げが実施されることになりました。今回の運賃改定の背景として、人件費やエネルギーコストの上昇、設備の老朽化対策などが挙げられています。
運賃は上がりますが、改定により利益が確保されることで、駅や列車の快適性、安全対策、サービスの向上などが期待できそうです。
今回の運賃改定では、普通運賃だけでなく特急料金(新幹線のみ)、定期券などJR九州の全体的な運賃・料金が対象で、在来線の特急料金やグリーン料金は値上げの対象外となります。
運賃の値上がり事例(普通運賃)
今回の改定による「普通運賃」の値上げ率は平均14.6%ですが、区間によって上昇幅は異なります。
例えば博多駅から隣駅の吉塚駅まで乗車する場合、現在の運賃は170円ですが、改定後は200円となり、値上げは30円です。博多駅から久留米駅までは、現在760円の運賃から870円に上がります。
また、九州新幹線を利用した場合、博多駅から久留米駅までの運賃は現在1630円(運賃760円、指定席特急料金870円)ですが、改定後は1740円(運賃870円、指定席特急料金870円)になります。運賃は値上げされますが、新幹線の特急料金は据え置きです。
新幹線の特急料金は、平均12.4%の値上げとなりますが、九州新幹線の一部隣接駅間での自由席特急料金や西九州新幹線の全区間で特急料金が据え置きとなります。詳細な運賃については、JR九州のWebサイトで確認することをおすすめします。
運賃の値上がり事例(定期券)
今回の運賃改定は、「定期券」も対象です。通勤定期は平均30.3%、通学定期は平均16.0%の値上げが実施されます。通勤定期券の割引率は、現在の51.7%から46.7%に引き下がられます。ただし、通学定期券の割引率は変更されません。
例えば、博多駅から吉塚駅まで、博多駅から久留米駅までの1ヶ月の通勤定期券と大学生向けの通学定期券、高校生向けの通学定期券の具体例は図表1の通りです。
図表1
区間 | 通勤 | 大学生 | 高校生 | |
---|---|---|---|---|
博多~吉塚 | 現在 | 5130円 | 2990円 | 2710円 |
改定後 | 6640円 (+1510円) |
3510円 (+520円) |
3180円 (+470円) |
|
博多~久留米 | 現在 | 2万1740円 | 1万160円 | 9230円 |
改定後 | 2万7500円 (+5760円) |
1万1630円 (+1470円) |
1万560円 (+1330円) |
出典:九州旅客鉄道株式会社 JR九州「運賃・料金の改定申請の認可について」をもとに筆者作成
このように定期券もきっぷと同様に値上がりするため、新学期である4月以降に定期券を購入する際は注意が必要です。
賢く利用するための対策
運賃が値上がりするなかで、できるだけお得に利用するためには、「インターネット予約」サービスを活用する方法があります。JR九州では、スマートフォンやパソコンで利用できる「JR九州 インターネット列車予約」を提供しています。
在来線特急列車や九州新幹線では「九州ネットきっぷ」や「九州ネット早特」など、インターネット限定の割引きっぷを利用すると、通常よりも安く利用できるためおすすめです。
例えば、博多駅から熊本駅までの通常運賃(特急料金を含む)は、現在5230円ですが、改定後は5840円となり、610円の値上げとなります。しかし「九州ネットきっぷ」を利用すると、改定後でも5310円で乗車でき、改定後の通常運賃よりも530円もお得になります。
さらに、「九州ネット早割7」を活用すると、改定後でも3900~4800円で乗車できるため、改定前の通常運賃よりも安くなる場合があります。
JR九州インターネット列車予約を利用するには、スマートフォンやパソコンで事前に予約し、駅の窓口や券売機で紙のきっぷを受け取る必要があります。また、博多駅発着の主要特急列車や西九州新幹線を対象にQRコードを提示するチケットレス方式が導入されています。
JR九州の値上げにともない負担軽減の工夫を考えよう
今回の運賃改定は、利用者にとって負担増となります。値上げによって得られる収益は、安全性の向上やサービスの改善に充てられる予定です。利用者としては、この機会に自身の利用状況を見直し、割引きっぷやインターネット予約サービスを活用することで、少しでも負担を軽減する工夫をすることが重要です。
運賃の改定金額は、区間ごとに異なるため、JR九州の公式サイトで最新の情報を確認しながら、よりお得な乗車方法を選んでください。
出典
九州旅客鉄道株式会社 JR九州 運賃改定ガイドブック(2025年4月1日~)
九州旅客鉄道株式会社 JR九州 運賃・料金の改定申請の認可について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー