「AppleCarPlay」に接続し、運転中に通話をしているという友人…。違反や罰金にならないのでしょうか?
配信日: 2025.04.01

「AppleCarPlay」は、iPhoneを車載システムと連携してコントロールできるようにする機能です。通話・メッセージの送受信を始め、音楽アプリ・地図アプリなども音声操作でき、運転中にiPhoneに目を向ける必要はありません。
そこで今回は、ハンズフリーで会話することが違反や罰則にならないかについて調べてみました。「ながら運転」の概要や罰則の内容もご紹介しますので、運転マナー向上の参考にしてください。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ハンズフリーでの会話は「ながら運転」に該当する?
道路交通法第71条5の5によると「携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないものに限る)を通話のために使用」したり「当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置に表示された画像を注視」したりすることは、違反として罰則の対象になります。
スマホを操作しながらの運転を「ながら運転」「ながらスマホ」などと呼びますが、内閣府大臣官房政府広報室が運営する政府広報オンラインでは、具体的に以下の行為を道路交通法違反に該当すると説明しています。
・携帯電話を持って通話する
・携帯電話の画面を注視する
・カーナビの画面を注視する
ハンズフリーでの会話については、スマホを手に持たずに通話をしているのであれば、現状では違反行為にあたらないといえます。それで「AppleCarPlay」に接続して運転中に通話をしている友人がいたとしても、それだけで違反や罰金になると断言できません。
ハンズフリーでも危険あり! 運転中にスマホを操作した場合の罰則
ハンズフリー通話はそのものが違反や罰金になると言い切れないものの、危険がまったくないわけではありません。通話に夢中になって集中力をなくし、運転に支障が出る可能性もあるでしょう。またはイヤホンを使用していて、周囲の音または声に気づかないかもしれません。
東京都道路交通規則では、高温またはイヤホンを使用してカーラジオなどを聞いて、周囲の音や声が聞こえないような状態で車を運転してはならない旨の記述があり、ハンズフリー通話が場合によっては運転者の遵守事項に反する可能性もあります。
ハンズフリーでもメーカーや機種によって使い方はさまざまで、着信時に何らかの操作やイヤホンの装着などをするケースもあるでしょう。そのわずかな動作が「ながら運転」に該当する可能性も否めません。もしも「ながら運転」とみなされた場合、以下の罰則が適用されます。
・罰則:6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金
・反則金:1万8000円(普通車)
・違反点数:3点
・罰則:1年以下の懲役または30万円以下の罰金
・反則金:反則金制度の対象外で罰則を適用
・違反点数:6点(免許停止処分)
ハンズフリー通話そのものに違反性はないとしても、運転に対する集中力や注意力をそいでしまう可能性はあるため、十分な注意が必要です。
また、ハンズフリー通話をするためのわずかな操作が道路交通法違反の対象になったり、都道府県の条例に違反する行為になったりする場合も考えられます。ながら運転の罰則が強化されつつある中、ハンズフリーだとしても通話の際は車を停止させるなど、安全への意識を高める必要があるといえるでしょう。
ハンズフリー通話は厳密には違反にならないが、使い方や地域によっては罰則の対象になる可能性あり
道路交通法第71条5の5から「携帯電話を持って通話する」「携帯電話の画面を注視する」「カーナビの画面を注視する」などといった「ながら運転」は違反や罰則の対象になることが分かりました。
しかしスマホを手に持たずに通話するハンズフリーの場合は、厳密にいうと違反にならないと考えられます。友人が「AppleCarPlay」に接続して運転中に通話しているといっている場合でも、それ自体が違反や罰則につながるわけではないでしょう。
しかしハンズフリー通話であったとしても、着信時に何らかの操作やイヤホンの装着などをするケースでは、道路交通法や各都道府県の条例に違反する可能性があります。ながら運転の罰則が強化されていることも踏まえ、ハンズフリーであっても通話は車を停止させてからにするなど、安全への意識を高めることは大切です。
出典
デジタル庁e-Gov法令検索 道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第七十一条 五の五
内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン やめよう! 運転中の「ながらスマホ」違反すると一発免停も!
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー