大学生の子どもに、仕送りを「月6万円」で考えています。私の頃は6万円で生活できたのですが、今だと足りないでしょうか?「平均額」もあわせて解説
配信日: 2025.04.03

しかし、どれくらいの金額を仕送りすればいいのか、自分が学生のときに足りていた6万円で現在も足りるかなどを知りたい人もいるでしょう。
本記事では、現在の仕送り平均額や仕送り額ごとの割合について解説するので、参考にしてください。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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自宅外通学者への平均仕送り額は95万8000円
日本政策金融公庫がおこなった令和3年度調査によると、自宅外通学者への平均仕送り額は年間95万8000円で、月平均にすると約8万円です。そのため、仕送り額が6万円の場合、平均額より約2万円少ないことになります。
仕送り額ごとの割合は、図表1のとおりです。
図表1
年間仕送り額 | 仕送り額ごとの割合 |
---|---|
0万円 | 10.0% |
0万円超50万円未満 | 13.9% |
50万円以上100万円未満 | 33.1% |
100万円以上150万円未満 | 28.7% |
150万円以上200万円未満 | 11.7% |
200万円以上 | 2.6% |
日本政策金融公庫 令和3年度「教育費負担の実態調査結果」 を基に作成
データを見ると、仕送り額のボリュームゾーンは50万円以上100万円未満の33.1%、次いで100万円以上150万円未満の28.7%です。
近年では、物価上昇や電気代などの高騰も影響して、毎月かかる生活負担も増えているといえるでしょう。そのため、親世代のときでは十分であった仕送り額でも、現代では足りなくなるかもしれません。
一人暮らしを始めるには初期費用も必要
自宅外通学となり一人暮らしを始める際には初期費用も必要で、初年度は仕送り以外にもいろいろな出費が重なります。
具体的な費用は、進学先の地域やライフスタイルによって変わりますが、前記の日本政策金融公庫の調査によると、アパートの敷金や家財道具の購入費などで、入学者一人当たり平均38万7000円になります。
初期費用ごとの割合は、図表2のとおりです。
図表2
初期費用 | 初期費用ごとの割合 |
---|---|
25万円未満 | 32.7% |
25万円以上50万円未満 | 30.7% |
50万円以上75万円未満 | 25.9% |
75万円以上100万円未満 | 3.6% |
100万円以上 | 7.1% |
日本政策金融公庫 令和3年度「教育費負担の実態調査結果」 を基に作成
資金準備をする方法として奨学金や教育ローンもある
大学進学時には、一人暮らしをする費用に授業料や生活費なども含めて考えると、100万円以上が必要になるかもしれません。
資金準備のためには、奨学金や教育ローンを利用するのも方法として挙げられます。日本政策金融公庫の「国の教育ローン」を利用した事情として、「自宅外通学が必要だった」ことが上位4番目の理由になっています。
大学進学時に奨学金や教育ローンを活用する人は多く、子どもの学費や生活費を準備する方法としては代表的なものといえます。
国の教育ローンは、上限350万円まで借り入れられ、志望校が決まった段階(受験前)でも申込みが可能です。奨学金や教育ローンにはそれぞれ違った特徴があるため、状況に合わせて選択してください。
まとめ
大学に進学し一人暮らしをする際の仕送り額は、6万円では平均から見ると約2万円少ないですが、必要な仕送り額はライフスタイルや地域環境などで変わります。具体的な仕送り額は、進学後に状況を見ながら決めるのがいいでしょう。
また、資金準備の方法としては奨学金や教育ローンなどもあり、必要金額についてあらかじめ計算して利用を検討してみてください。
出典
株式会社日本政策金融公庫 令和3年度「教育費負担の実態調査結果」
株式会社日本政策金融公庫 教育一般貸付(国の教育ローン)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー