東京メトロ24時間券が2025年3月から「700円」に値上げ!? 700円でもお得なの?

配信日: 2025.04.03

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東京メトロ24時間券が2025年3月から「700円」に値上げ!? 700円でもお得なの?
東京観光やお出掛けに便利な「東京メトロ24時間券」が、2025年3月15日から700円に値上げされることが発表されました。東京地下鉄(以下、東京メトロ)の通常運賃と比較して、700円はお得かどうかが気になるところです。今回は、値上げ後の「24時間券」のお得度と価値について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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東京メトロ24時間券とは

東京メトロ24時間券は、東京メトロの全路線が対象で、使用開始から24時間乗り降り自由で利用できるチケットです。銀座線や東西線を含む9路線すべてに対応しており、時間内であれば何度でも乗車可能です。
 

24時間券と1日乗車券の違い

24時間券と一日乗車券の違いが分からない方もいるかもしれません。両者の大きな違いは、利用できる時間の範囲です。
 
一日乗車券は購入した日の始発から終電まで有効であることに対し、東京メトロ24時間券は、最初に改札を通ったタイミングから24時間使用できます。そのため、利用開始が午後以降でも、翌日の午後まで乗車できるのが特徴です。
 

東京メトロ24時間券が2025年3月15日から700円に値上げ

東京メトロは、2025年3月15日から24時間券の価格を600円から700円に改定することを発表しました。
 
同社は今回の値上げについて、「近年の物価上昇や人材確保の難しさなど、厳しい経営環境の中でも、多様化する外出ニーズに対応し、安全で快適な輸送サービスの維持・向上を図るため」と説明しています。
 

東京メトロ24時間券の詳細

2025年3月15日(土)以降の東京メトロ24時間券の詳細は表1の通りです。
 
表1

項目 詳細
発売金額 大人700円、小児350円
発売箇所 当日券:東京メトロ各駅の券売機
前売り券:オンライン販売のみ
有効期間/有効時間 使用開始(改札通過時)から24時間有効
有効区間 東京メトロ線全線

出典:東京地下鉄株式会社「『東京メトロ24時間券』及び他事業者との共通企画乗車券(各種メトロパスおよび共通1日乗車券)の発売額改定について」を基に筆者作成

前売り券はオンライン販売のみとなっていますが、当日券は駅の券売機で手軽に購入できます。購入日当日ではなく、改札を通ったタイミングから24時間利用できるため、午後以降の利用でも翌日の同時刻まで有効です。
 

東京メトロ学生用24時間券の詳細

東京メトロ学生用24時間券の詳細は表2の通りです。
 
表2

項目 詳細
発売金額 350円
発売期間/発売条件 発売期間:通年
発売条件:中学校・高等学校・専門学校の生徒、教職員及び当該旅行に同行する添乗員
有効区間 東京メトロ線全線
有効期限/有効時間 使用開始(改札通過時)から24時間有効

出典:東京地下鉄株式会社「『東京メトロ24時間券』及び他事業者との共通企画乗車券(各種メトロパスおよび共通1日乗車券)の発売額改定について」を基に筆者作成
 
学生用24時間券の対象は、中学校や高等学校、専門学校の生徒をはじめ、教職員や添乗員です。大学生や一般の方は購入できません。
 

東京メトロの通常運賃と比較

東京メトロの24時間券は通常運賃と比較して本当にお得なのでしょうか。表3の運賃をもとに検証します。
 
表3

区間距離 通常運賃(大人ICカード) 24時間券が元を取る回数
1~4km 180円(178円) 4回以上
5~9 km 220円(220円) 4回以上
10~15km 280円(272円) 3回以上
16~21km 330円(325円) 3回以上

出典:東京地下鉄株式会社「普通旅客運賃」を基に筆者作成
 
検証の結果、短距離(1~9km)の場合は、1日3回の利用では通常運賃のほうが安くなりますが、4回以上乗ると24時間券を使うほうがお得になります。
 
一方で、中距離(10~21km)の場合は、3回乗るだけで24時間券のほうが安くなることが分かります。そのため、1日に3回以上乗車する場合には、移動距離が長くなるほどお得になる可能性が高いです。
 
また、4回以上乗る場合は、どの距離でも24時間券を利用するほうが割安になります。しかし、1日2回以下の利用であれば通常運賃のほうが安く済むため、利用頻度に応じて選択するのが賢明です。
 
観光や出張などで複数回乗る予定がある場合は、700円に値上げされた後でも十分にお得といえるでしょう。
 

東京メトロの24時間券は値上げ後もお得

東京メトロの24時間券は、1日に3回以上乗車し、移動距離が長いほどメリットが大きくなります。また、東京メトロに1日4回以上乗車する場合は、距離にかかわらず24時間券を利用するほうがお得です。一方で、1日2回の乗車であれば、24時間券よりも通常運賃のほうが安くなります。
 
観光や出張などで1日に何度も東京メトロを利用する場合は、24時間券が700円に値上げされたあとでも十分にお得といえるでしょう。
 

出典

東京地下鉄株式会社
 「東京メトロ 24時間券」及び他事業者との共通企画乗車券(各種メトロパス及び共通1日乗車券)の発売額改定について

 運賃・乗車券・定期券
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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