カフェで子どもが「お腹空いた」とぐずりだした…。人数分飲み物を頼んでいたら、持参したパンをあげても問題ない?カフェで飲み物を購入しながら食費を節約するポイントとは
配信日: 2025.04.04

では、飲み物を飲食店で購入した場合、持参したパンなどは店内で食べてもよいのでしょうか。
今回は、カフェで持ち込みのパンやごはんを食べる行為が、マナーや法律的に問題ないのかについてご紹介します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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カフェで「持ち込みの食事」はマナーの観点からも、法的に見てもよくないと考えられる
カフェにパンなどを持ち込んで食事する行動は、マナーの観点からも、また法的に見ても控えた方がよい行動でしょう。カフェなどの飲食店に持ち込みを行うと処罰されるような法律は明確には定められていません。
しかし、飲食店側の定めたルールに反し、注意されても食べ続けたり退店の申し出にも応じなかったりした場合は、建造物侵入罪や不退去罪に該当するおそれがあります。建造物侵入罪や不退去罪に該当した場合は、刑法第130条より、3年以下の懲役または10万円以下の罰金が科せられます。
例えば、あるカフェチェーン店の公式サイトにある「よくある質問」では、他店舗で購入した商品を店内で飲食することはしないよう記載されていました。
明確に持ち込みの食事が禁止されている場合や、控えるように注意を受けた場合は、法律違反にならないためにも、持ち込みの食事は控え、飲食店のメニューから食事を注文したり退店したりしましょう。
また「注意されていないし、記載もされていないから持ち込んでも問題ない」という考えは避けた方がよいと考えられます。
飲食物の持ち込みがよくない理由
日本では、ほかのお店で購入した食品や持参した食事を飲食店に持ち込んで食べることをマナー違反ととらえるケースもあり、「常識がない」と思われかねません。また、飲食店の売り上げ減少や食中毒のリスクなども考えられ、店舗運営に影響するおそれがあります。
実際に、茨城県のある飲食店では、2016年に常連客が持ち込んだ食品に寄生虫が付着しており、集団食中毒が発生しました。店舗は営業停止処分を受け、売り上げの低下や信用失墜などの影響が出たと考えられます。
飲食物の持ち込みから食中毒などの騒ぎになれば、マナー違反どころの問題ではありません。飲食店を利用する方は、マナーを守って食事を楽しみましょう。
子ども用の離乳食などはOKな場合も
飲食店によっては、子ども用の離乳食の持ち込みが問題ない場合もあります。例えば、ある大手ファミリーレストランでは離乳食の持ち込みを許可していることが公式サイト上で明記されています。
また、フードコートによっては、「離乳食の持ち込みはOK」としているケースもあるようです。
しかし、店舗によってもルールは異なるため、必ずしも持ち込めるとは限りません。離乳食の持ち込みは、スタッフに確認した方がよいでしょう。
カフェで飲み物を購入しながら食費を節約するポイント
子どもを連れて外出すると、カフェで飲み物を購入して一息つくケースもあるでしょう。このようなシーンで持参したパンやごはんを食べたい場合は、テイクアウトで飲み物のみ購入し、飲食可能な公園などに移動すれば飲み物を飲みながら食事もできます。また、カフェでの飲食代を少しでも節約したい場合は、以下のような方法がおすすめです。
・マイボトルを持参する:マイボトルを持参すれば飲み物代が割引になるケースがある
・食事とドリンクのセットメニューを利用する:セットにすればドリンクが数十円~数百円安くなるケースがある
・カフェ専用のポイントを貯める:ポイントを飲み物や食事のチケットに交換できる場合があるため、カフェの利用代がお得になる
カフェで持参した食べ物を食べることは、マナー違反や法律違反になるおそれがある
カフェへの食べ物の持ち込みは、お店のルールによって禁止されている場合があります。禁止されているにもかかわらず、持ち込んだ食品を食べ続けた場合は、法律違反に該当するおそれもあるため、飲食店のルールを守って利用しましょう。
また、離乳食などやむを得ず持ち込みで食事を行いたい場合は、飲食店のスタッフに相談すると対応してもらえるかもしれません。
パンなどの食事は、持参すれば食費の節約にもつながりますが、飲食店の利益ダウンにつながるだけでなく、食中毒などの問題が生じれば飲食店で提供したものでなくとも行政処分につながりかねません。
カフェでの飲食代をおさえたい場合は、テイクアウトで飲み物のみ購入したり、ポイントを活用したりして、気持ちよく利用できるように工夫しましょう。
出典
e-Govポータル法令検索 刑法(明治四十年法律第四十五号) 第二編 罪 第十二章 住居を侵す罪 第百三十条(住居侵入等)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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