来月出張で東京に行きますが、「都内のホテル」が高くて驚いています。数年前はもう少し安かった気がするのですが……これも「インバウンド価格」なのでしょうか?
配信日: 2025.04.06

この記事では、東京のホテル価格の実態を探ります。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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東京のホテル価格が高騰! 過去と比べてどれくらい上がった?
「最近、東京のホテル代が高くなった」と感じる人は少なくありません。特に、ビジネス出張者にとって宿泊費の上昇は大きな問題です。
国土交通省観光庁が発表した「宿泊旅行統計調査(2024年・年間値/速報値)」によると、東京都内の延べ宿泊者数は1億1097万7440人泊で、2019年比で40.5%増加しました。特に外国人宿泊者の増加が顕著で、東京都内における外国人延べ宿泊者数は2019年比で94.9%増加しています。それに伴いホテルの客室単価も大幅に上昇しています。
東京都内のホテル1室あたりの平均売上高は、2019年は1万円前後でしたが、2024年後半には1万8000円を超えました。休日には2万円を超えるケースもあるようです。
「インバウンド価格」って本当? 外国人旅行者の影響とは
「インバウンド価格」という言葉が使われる背景には、訪日外国人の増加が大きく関係しています。前述の国土交通省観光庁の調査データによると、全国の外国人延べ宿泊者数は2019年比で41.5%、前年比でも38.9%増加しています。
特に、円安の影響もあり、海外旅行客にとって日本のホテルは依然として「割安」に映るため、東京のホテル需要も高まっていると考えられます。
この影響により、一部のホテルでは外国人観光客をターゲットに価格を設定する傾向が強まったとされています。結果として、日本人のビジネス利用者は高騰したホテル価格に対応せざるを得ず、出張費の予算を超える「出張難民」が増えています。
「出張難民」続出!? ビジネスパーソンが直面する宿泊費の課題
出張時にビジネスホテルを利用する際、宿泊費の高騰により、都内で1万円以下のホテルを見つけるのが難しくなっています。特に週末は、宿泊費が平日の倍になることも珍しくありません。
こうした状況で東京への出張費を抑えるには、インバウンドの影響を受けにくい23区外のエリアを選ぶのが有効です。
例えば、八王子や小岩周辺なら1泊1万円以下で宿泊できるところもあり、都心へのアクセスも良好です。さらに、早めの予約や連泊を活用すれば、宿泊費をより抑えられるでしょう。
まとめ
東京のホテル価格は、訪日外国人の増加やコスト上昇の影響を受けて大幅に値上がりしています。特に、ビジネス出張者にとっては、出張費の負担が増える厳しい状況です。
しかし、早期予約やカプセルホテル、23区外の近隣エリアの活用など、工夫次第で宿泊費を抑えることは可能です。今後も宿泊価格の変動は続くと予想されるため、情報を常にチェックし、賢い宿泊戦略を立てることが求められます。
出典
国土交通省観光庁 宿泊旅行統計調査(2024年・年間値(速報値)) 1.都道府県別延べ宿泊者数(4ページ)、3.外国人延べ宿泊者数(6ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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