自動車免許を取るならATが常識? MTは「無駄遣い」なのでしょうか
配信日: 2025.04.09

現代の日本において、運転免許を取得するにあたってAT限定を取得するのは常識なのでしょうか? また、MT自動車免許取得は無駄遣いになるのでしょうか?
本記事では、トランスミッションごとの自動車免許取得と費用について解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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自動車免許はATが常識?
まずは、免許取得に関するデータを見ていきましょう。
MT免許とAT限定の免許取得費用
MT免許とAT限定の免許取得費用について、学生と一般など受講者の属性、受講コース、普通二輪免許保有等により料金に違いがあります。筆者調べによる免許取得にかかるおおよその費用は、MT免許が32~37万円、AT免許では30~35万円で、AT限定のほうが取得費用は安くなります。
免許取得割合
では、AT限定とMT免許の取得割合はどのようになっているのでしょうか。警察庁の「運転免許統計 令和5年版」によると第一種普通免許の合格者数は116万4801人でそのうちAT限定が78万9713人となっています。
また、ソニー損害保険株式会社が、2004年4月2日~2005年4月1日生まれの方1000名に対して実施した「2025年 20歳のカーライフ意識調査」(調査期間:2024年11月13日~12月2日)によると、AT限定の自動車免許を所有している人が40.6%、MT免許所有が12.9%になっていることが分かりました。
この2つのデータを見ても、圧倒的にAT限定を取得する方が多いといえます。
MT免許の取得は無駄遣いなのか
では、MT免許取得は無駄遣いになるのでしょうか。答えとして、MT免許取得は無駄になるかどうかは個人の用途や将来の計画によります。現在の日本車の多くはAT車ですが、MT車は一部の大型トラックや外車、高性能スポーツカーなどで使用されています。
そのため、仕事で大型トラックを使う場合や、趣味で外車やクラシックカー、スポーツカーに乗る可能性がある場合にはMT免許が役立つでしょう。一方で、日常的にAT車しか運転しない場合には、AT限定免許で十分と考えられます。
ただし、2025年4月1日からの新制度ではMT免許取得方法が変更されており、限定解除を追加する形となるため費用と時間が増加しています。
まとめ
一般的に免許取得においては、AT限定を取得するほうがMT免許と比べて金銭面でお得といえます。現在の日本では、仕事で大型トラックを運転する場合やクラシックカーが欲しい場合など以外で、MT免許が必要な場面が少ないためです。
自動車運転免許取得にあたっては、将来の運転状況をよく考慮するとよいでしょう。
出典
警察庁交通局運転免許課 運転免許統計 令和5年版
ソニー損害保険株式会社 2025年 20歳のカーライフ意識調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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