2025年4月から車検が満了日の2ヶ月前までに延長。できるだけお得に車検を受ける方法はある?
配信日: 2025.04.10 更新日: 2025.04.11

今回は、車検の更新時期が変更された理由や、できるだけ車検をお得に受けるコツ、車検切れを起こしたときの対応などについてご紹介します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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なぜ車検の更新時期は変更された?
車検の更新期間は「道路運送車両法施行規則」で定められています。2025年3月までは有効期限満了日の1ヶ月前から更新すれば、旧車検証の有効期限を起算として2年が有効期限になると示されていました。
しかし、3月に車検の需要が集中することが多く、年度末は車検の予約が取りにくい状態でした。また、それにより自動車整備士の残業や休日出勤が増える点についても問題視されていました。
実際、国土交通省によると2019~2023年の5年間における車検台数の月別平均は約281万台なのに対し、3月の車検台数は平均で約389万台と平均の約1.4倍です。
こうした状況を改善するため、2025年4月からは車検の有効期限を旧車検証を起算とした状態で車検を受けられる期間が、有効期限満了日の1ヶ月前から2ヶ月前に変更されました。また、自賠責保険の有効期限も改正内容に合わせて有効期限満了日の1ヶ月前から2ヶ月前に変更されます。
例えば、これまでは4月1日が有効期限が満了日の方が2月1日に車検を受けると、次の車検は起算日が2月1日となり、旧車検の残り2ヶ月分が無駄になっていました。改正により、2ヶ月早い2月1日に受けても、次の車検証は4月1日を起算として有効期限が設定されるため、繁忙期を避けて車検を受けられたり、残りの有効期間を無駄にしたりすることがなくなりました。
車検をお得に受けるコツはある?
先述の通り、今回の改正はメリットが多い内容ですが、車検を有効期限満了日の2ヶ月前よりも早くとると、その日数分だけ損してしまうため、注意が必要です。
さらに、繁忙期は予約が取りにくいため、有効期限満了日が3月や4月の方は、可能な限り1~2月に受けるようにするといいでしょう。
また、車検の予約時期や条件によって、割引を設けている業者も少なくありません。例えば、とある業者では車検満了日の1ヶ月前予約で1000~3000円引き、4ヶ月前までの予約で5000円引き、1年前の予約で1万円引きの割引を行っています。車検を受ける業者を毎年決めているなら、早い段階で予約しておき、お得に車検を受けるといいでしょう。
なお、車検を受ける業者を決めるときは、費用だけでなくサービス内容もチェックすることが大切です。車検費用が安いという理由で申し込んだものの、代車サービスがなく2日間日常生活で困る、というケースもあり得るため、申し込む前に精査しておきましょう。
割引やサービス内容を車検費用と見比べながら、自分に合った業者で車検を受けるのがおすすめです。
もし車検が切れたらどうなる?
繁忙期に予約を取ろうとしたり、予約の電話をかけたタイミングが満了日ギリギリになったりすると、車検の有効期限までに間に合わず、車検切れを起こす可能性があります。
車検切れを起こしても、車検自体は受けられますが、車検に通っていない状態のため、そのままでは公道を走れません。レッカー車を呼ぶか、仮ナンバーを発行して運転し、車検を受けましょう。
仮ナンバーの発行費は自治体によって異なりますが、1件につき750円ほどの費用がかかるとされています。また、仮ナンバーの使用後は5日以内の返却が必要となるようなので注意が必要です。
車検は早いうちから予約をすると割引を受けられてお得になる可能性がある
繁忙期に予約が取りにくかったり自動車整備士の残業が多かったりすることから、今まで旧車検証の有効期限満了日を利用できるのは1ヶ月前までだったものが、2ヶ月前まで可能になりました。これにより、繁忙期の3月を避けた車検予約がしやすくなります。
業者にもよりますが、車検はできるだけ早くから予約をすると、早割として1000~1万円の割引を受けられることもあるため、チェックしてみましょう。また、費用だけでなくサービス内容にも注目することも大切です。
万が一、車検切れを起こすとレッカー車や仮ナンバーが必要になるため注意しましょう。
出典
国土交通省 来年4月より、車検を受けられる期間が延びます ~ 年度末を避けて余裕をもって受検をお願いします ~
※2025/4/11 タイトルを一部修正いたしました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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