雪の多い地方に住んでいるので「ブーツ」で車を運転していますが、罰金対象になるのでしょうか?「サンダル」での運転ではないのですが…

配信日: 2025.04.13

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雪の多い地方に住んでいるので「ブーツ」で車を運転していますが、罰金対象になるのでしょうか?「サンダル」での運転ではないのですが…
雪が多く降る地域に住んでいると、車道や歩道、私有地などに積雪しているゆえにブーツを多用する場面が多いかもしれません。そうなるとスニーカーやビジネスシューズより、ブーツを履いた状態で運転することもあるでしょう。
 
しかしブーツでの運転にはいささか注意が必要です。ブーツは一般的に、スニーカーなどウォーキングしやすいシューズよりも動きにくく感じる場合があります。
 
そのため今回のケースのように、ブーツでの運転が法律上問題ないのか気になるかもしれません。本記事では、ブーツでの運転について、考慮しておきたいポイントをご紹介します。
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履物に関して考慮したい法律

令和7年6月1日に施行された「道路交通法」には、「ブーツ」や「サンダル」という文言は出てきません。そのため直接的にブーツやサンダルを履いての運転が法律違反になるとは断定できません。
 
ただしブーツやサンダルなど、車の運転操作が多少難しくなりそうな履物が適切かどうかを判断するのに参照できる法律があります。
 

道路交通法第70条の「安全運転の義務」

道路交通法第70条には、以下の規定があります。


車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

つまりドライバーは、安全運転を心がける義務があります。第119条第14号によると、違反者には「3ヶ月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金」に処されます。ブーツやサンダルなどを履くことで、ペダル操作に悪影響が出るかどうかが焦点となるでしょう。
 
一般社団法人 日本自動車連盟が実施した運転に適した靴がどれかを示すテストでは、ビーチサンダルと厚底ブーツ、ハイヒール、スニーカーなどを履いた状態でのアクセル・ブレーキワークが検証されました。
 
その結果、サンダルでは操作時に脱げたりペダルに引っかかったり、思うような踏み込みができなかったりしました。厚底ブーツの場合は力加減の調整が難しく、思ったよりも踏み込んでしまったようです。
 
ブーツの場合、厚さや重量のせいでペダルを踏む感覚が鈍りやすく感じるかもしれません。雪道や凍結道路では、少し踏み込んだだけでスリップにつながるおそれもあるでしょう。
 
このように、ドライバーは安全運転の義務をブーツで全うできるか考える必要があります。
 

道路交通法第71条の「運転者の遵守事項」

道路交通法第71条第6号には「公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項」を守るよう定めています。第120条の10号によると、この規定に違反した場合「5万円以下の罰金」に処されます。
 
秋田県警察では、厚底靴での運転が禁止とされています。その理由として、靴がひっかかってブレーキを踏めないことや、膝があたること、ペダルを踏んだ感覚が分からないこと、瞬間的動作に時間がかかることなどを挙げています。
 
違反者には「5万円以下の罰金」、反則金は普通車で6000円(大型車7000円)が定められています。ブーツが厚底靴にあたる場合、法令違反とみなされるリスクがあるでしょう。
 

ブーツでの運転も法令違反になることがある

ブーツで運転する場合も、サンダルのように安全運転上のリスクが考えられます。スニーカーのように脱げにくくペダル操作がしやすいシューズと比べれば、ブーツでの運転は難易度が上がるかもしれません。
 
道路交通法ではブーツに直接言及していませんが、安全運転や公安委員会の遵守事項など、ブーツでの運転が賢明かどうかの判断材料となる法令はあります。履物について考える際は、まず自分や他者の安全を意識した選択が必要です。
 

出典

デジタル庁 e-GOV 道路交通法 第七十条、第七十一条第六号、第百十九条第十四号、第百二十条第十号
秋田県警察 厚底靴等での運転・ミニバイク等のナンバーなし、折り曲げは違反
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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