ライブハウスに行ったら「ワンドリンク制なので」と、500円の支払いを求められた! どうしてライブを見に行って“飲み物”が提供されるの? 理由を解説

配信日: 2025.05.10

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ライブハウスに行ったら「ワンドリンク制なので」と、500円の支払いを求められた! どうしてライブを見に行って“飲み物”が提供されるの? 理由を解説
ライブハウスでは、ワンドリンク制を導入していて、「チケット代+ドリンク代」の支払いが必要になるところが多くあります。「ライブが見たいだけでドリンクは必要ないのに……」と思う人もいるのではないでしょうか。また、ライブハウスなのにバーカウンターなどの設備があることもあり、どうして必要なのかと疑問を持った人もいるでしょう。
 
しかし、これはライブハウスが受けている許可が関係しているかもしれません。
 
本記事では、ライブハウスでワンドリンク制が導入されている理由について解説します。
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ライブハウスは飲食店として営業しているケースが多い

ライブハウスは、飲食店として営業しているケースが多いのです。その理由は、営業許可の取りやすさが影響しています。
 
音楽を披露する場所を営業するには、「興行場営業許可」を取る方法がありますが、この許可を取得するのは、店舗の床面積などを含めて高いハードルがあります。興行場営業許可を取っているライブハウスは、そこまで多くはないでしょう。
 
そのため、多くのライブハウスでは、比較的許可が取りやすい「飲食店許可」や「特定遊興飲食店許可」を取得しています。つまり、飲食店として営業しているため飲食物を提供する必要があり、ワンドリンク制などが必須になっているのです。
 
あくまでも、飲食店がお客さんを呼ぶためにライブをおこなっている形なので、ドリンクを提供するのは許可の条件を満たすためにも重要なのです。また、特定遊興飲食店許可を得るにはバーカウンターの設置が必要なように、許可内容によっては複数の設備を準備しなければなりません。
 
なお、ワンドリンク制の場合、店内で現金のやり取りをする手間を省くため、入場するときの受付でドリンクチケットを購入するケースが多くなっています。
 
営業許可の関係から、ワンドリンク代の支払いを拒むと入場が認められない可能性もゼロではないので、ドリンク購入が必要になることを把握しておきましょう。
 

ワンドリンク制はライブハウスの売上につながる

ワンドリンク制はライブハウスの売上につながり、安定した経営をするための重要な役割を担っています。
 
ライブによって、どれくらいのキャパシティーで開催するのか、どれくらいのチケットが売れるのかは異なります。ライブハウスからすると、安定した売上を確保して店舗を維持することで、多くの人が長期にわたって集まれる場所を守っているといえます。ライブの参加者からワンドリンクだけでも注文が入れば、収益面のプラスは大きいでしょう。
 
価格設定については特に決まりがあるわけではないのですが、500円や1000円など管理がしやすい金額が多いとされます。
 

ワンドリンク制を導入していないライブハウスはある?

飲食店許可や特定遊興飲食店許可を取っているライブハウスは、多くの場合ワンドリンク制を導入しています。一方、興行場営業許可を取っているライブハウスでは、ワンドリンク制を導入していないかもしれません。
 
ほかにも、コンサートホールやドームなどは興行場営業許可を取っているため、ワンドリンク制を取っていないことが多いでしょう。
 
また、飲食店としての面がメインで、ライブは簡単なものという店の場合、全員が飲食するのが前提なので、ワンドリンク制を導入していないケースはあるでしょう。
 

まとめ

ライブハウスのワンドリンク制などは、取得している営業許可の関係から必要であり、ライブハウスの重要な収益源の1つです。あくまでも、集客のためにライブをしている形のため、営業許可条件を満たすためにも飲食物を提供しなければならないのです。
 
チケット代とワンドリンク代を合わせると出費は大きくなるかもしれませんが、法律の関係からも、ライブハウスの収益面からも必要なものだと理解して、ライブを楽しんでください。
 

出典

大阪府警察 特定遊興飲食店営業について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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