「葬儀の香典は3万円が相場でしょ」と言う義兄。でも義兄は施主で高収入、うちは年収が低くて家計的に正直キツイ…こういうとき、金額や規模の相談をするのって“失礼”になるのでしょうか?

配信日: 2025.06.21 更新日: 2025.09.26
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「葬儀の香典は3万円が相場でしょ」と言う義兄。でも義兄は施主で高収入、うちは年収が低くて家計的に正直キツイ…こういうとき、金額や規模の相談をするのって“失礼”になるのでしょうか?
葬儀の際に悩みやすいことの1つが、「香典はいくら包むべきか」という問題でしょう。特に親族間で常識や相場を押しつけられると、経済的に余裕のない家庭では大きな負担になることがあります。
 
本記事では、義兄から「香典は3万円が相場」と言われたものの、家計的に厳しくて困っているというケースをもとに、香典の相場や相談の仕方、無理のない付き合い方について考えていきます。
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香典の相場は?

香典の金額は同一ではなく、関係性や地域、慣習によって異なります。とはいえ、葬儀における一般的な相場は以下のようにいわれています。なお、基本的には自分の年齢が上がるほど、香典の相場は高くなります。

・両親が亡くなった場合:3万円~10万円
 
・祖父母が亡くなった場合:1万円~5万円
 
・兄弟、配偶者の兄弟が亡くなった場合:3万円~5万円
 
・おじ、おばが亡くなった場合:1万円~3万円以上
 
・その他の親戚が亡くなった場合:5000円~3万円

ただし、これはあくまで「相場」であり、収入や家庭事情によって柔軟に判断すべき項目です。
 
義兄のように高収入で経済的に余裕のある立場だと、3万円が常識と感じるのも理解できますが、同じ兄弟でも状況が違えば、その常識が他者にとって負担になることもあるでしょう。
 
なお、同居していた親族が亡くなった場合や、未成年の学生の場合には、一般的に香典は不要とされています。
 

経済的に厳しいとき、香典の金額は相談してもよい?

「相場より少ないと非常識に思われるのでは……」と心配になる気持ちはもっともですが、無理をして包むことで生活に支障をきたすことは避けるべきです。
 
香典の金額を相談する際に大切なのは、金額だけの話にせず、全体の形式や規模に関する相談として切り出すことです。
 
例えば、次のような話の展開が考えられます。
 
「最近は簡素な葬儀も増えていると聞くのですが、今回はどの程度の規模で考えておられますか?」
 
「香典の代わりに供物などで気持ちを伝えることもできますか?」
 
「家計の事情で大きな金額は難しいのですが、できる限りの形で参加したいと思っています」
 
このような丁寧な言い方をすれば、相手にも誠実な印象を与えられ、非常識と思われることはあまりないでしょう。
 

無理のない付き合い方を模索することも大切

現代では、生活スタイルや収入に大きな差がある場合も多く、冠婚葬祭の「昔であれば当たり前」が通用しなくなってきています。そのため、無理のない範囲での参加、コンパクトな葬儀の提案など、柔軟な姿勢を求めても不自然ではないでしょう。
 
例えば、香典辞退を表明する、家族のみで開催する、オンライン参加するといった形もあります。
 
香典の相場に関しても、必ずしも「〇〇円でなければならない」ということはないでしょう。
 

まとめ

葬儀における香典の相場は、あくまで目安であり、家計や家族の状況によって調整してよいものです。「親族だから」「きょうだいだから」といった一律のルールではなく、個々の事情に配慮することが、これからの付き合いにおいて重要になります。
 
無理をして常識に合わせるのではなく、時には相談し、譲り合いながら、つながりを大切にしていく姿勢こそが、親族としての本当の礼儀ということもあるでしょう。
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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