家を建てて「160万円の補助金」が出た友人がうらやましい! 自分も検討中ですが「もらえる前提」で計画して大丈夫ですか?“対象・注意点”はどうなっているでしょうか?
補助制度の1つに、「子育てグリーン住宅支援事業」という制度があります。最大で160万円という大きな補助金を受け取れる制度ですが、世帯条件や住宅性能によって補助額が異なり、誰もが160万円をもらえるわけではないことに注意が必要です。
本記事では、子育てグリーン住宅支援事業の内容や具体的な補助額、補助金をもらうための注意点などについて解説します。
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子育てグリーン住宅支援事業とは?
子育てグリーン住宅支援事業とは、国土交通省と環境省が実施する住宅取得支援制度です。子育て世帯や若者夫婦世帯を主な対象として、省エネ性能に優れた住宅取得に対して補助金を支給することで、省エネ住宅の導入を促進することが目的です。具体的な支給要件は次の通りです。
補助対象世帯
補助対象となる世帯は、申請時点で次のいずれかに該当する世帯です。
●18歳未満の子どもがいる子育て世帯
●夫婦のいずれかが39歳以下の若者夫婦世帯
ただし、GX志向型住宅は例外的に制限がなく、全ての世帯が対象です。
対象となる住宅基準と補助額
住宅の新築かリフォームかによって補助内容が異なりますが、ここでは新築向けの内容について解説します。取得する住宅の省エネ性能区分と補助額は次の通りです。
●GX志向型住宅:160万円
●長期優良住宅:80万円(古家解体付きなら100万円)
●ZEH水準住宅:40万円(古家解体付きなら60万円)
GX志向型住宅とは、長期優良住宅やZEH水準住宅を上回る断熱性能などを兼ね備えた住宅です。このように住宅の省エネ性能や古家の有無によって、補助額は40万~160万円まで大きな差があります。取得予定の住宅がどれに該当するかを、住宅業者とよく確認しておきましょう。
補助金を受け取るための注意点は?
子育てグリーン住宅支援事業の補助金を受け取るには、申請タイミングや工事スケジュールなどに注意が必要です。特に重要な注意点は次の3つです。
予算に上限がある
子育てグリーン住宅支援事業は一定の期間ごとに予算が決まっており、予算額に達すると予定より早く受付終了となるケースがあります。2025年7月時点で、GX志向型住宅の申請は既に予算上限額に達しています。家づくりを検討しているなら、最新の受付状況を公式サイトで確認して、早めに申請準備を進めることが大切です。
制度に対応している住宅会社を選ぶ
補助金の申請は、家を購入する本人ではなく、工務店やハウスメーカーなどの住宅業者が代行します。ただし、全ての住宅業者が制度に対応しているわけではありません。建築を依頼する住宅業者が、子育てグリーン住宅支援事業の登録事業者であることが必要です。
工事の着手期限を守る
補助対象となるかどうかは、工事に着手した時期によっても変わります。具体的には、基礎工事の次の工程(地上階の柱や壁の工事など)を、2024年11月22日以降に開始していることが必要です。スケジュール管理を誤ると補助対象から外れてしまう可能性があります。対象となる工事着手時期などの最新情報は、公式サイトで必ず確認しましょう。
受け取れる補助金の額を正しく理解して資金計画を立てよう
子育てグリーン住宅支援事業は、子育て世帯や若者夫婦世帯を中心に、省エネ性能に優れた住宅を取得するときに補助金を受けられる制度です。補助額は、ZEH水準住宅は最大40万~60万円、長期優良住宅は最大80万~100万円、GX志向型住宅なら160万円と、取得する住宅の省エネ性能によって異なります。
今回のケースで友人が160万円を受け取れたのは、GX志向型住宅の条件を満たしていたためであり、誰でも160万円がもらえるわけではありません。住宅性能と受け取れる補助額を正しく理解して、住宅取得の資金計画を立てましょう。
出典
国土交通省 環境省 子育てグリーン住宅支援事業
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
