更新日: 2019.06.13 その他暮らし
【フリーランス・自営業者必見!】業務委託契約書を取り交わす際に注意しておくべき点とは?
その際、契約の内容についてきちんと理解したうえで締結できていますか?契約の内容について正しく理解しないまま契約してしまうと、トラブルの原因となってしまうことがあります。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
そもそも業務委託契約って何?
業務委託契約について簡単に説明すると、自分がやるはずだったことを他人に依頼する目的で結ぶ契約です。
例えば、ある会社が自社のHP制作をWeb制作の会社に依頼したり、自営業者が経営上の課題についてコンサルティングを受けるときに結ぶ契約などが、まさに業務委託契約にあたります。
ただ、民法上「業務委託契約」という名前の契約は存在しません。そのため、業務委託契約と言っても、その内容は個別の契約により異なります。業務委託契約を締結する際には、契約の目的などを踏まえ、充分に契約書の内容を精査することが必要と言えます。
注意点(1)業務の内容ついて
業務委託契約を締結する際には、委託業務の範囲について明確にしておかなければなりません。委託業務の範囲が明確にされていないと、委託対象となる業務の範囲について争いになることがあります。
そうなってしまうと、委託者から報酬の支払いを拒まれてしまったり、業務のやり直しを請求されてしまうおそれもあるので注意が必要です。
注意点(2) 報酬について
一般的に業務委託契約の報酬は期間によって定められるものと、仕事の結果に対して定められるものの2種類に大別されます。報酬が期間によって定められていれば、基本的に仕事の内容や結果にかかわらず定められた報酬が支払われます。
しかし、仕事の結果に対して報酬が定められていると、たとえどれだけの時間を費やそうとも、仕事の結果に応じて報酬が決まります。特に成果物の納品が報酬の支払い要件となっている場合、成果物を納品しない限り報酬を受けられないので注意が必要です。
注意点(3) 解除の条件について
契約の解除の条件や方法は、当事者間において自由に定めることができるのが基本です。例えば、「相手方が契約の内容に違反した場合、一定の期間内に違反状態が是正されない場合に解除できる」という内容を定めることに、何ら問題はありません。
そのほかにも、「事前に書面によって通知さえしておけば、いつでも自由に解除することができる」という内容を定めることも可能です。
解除の条件や方法について確認しておかないと、思わぬタイミングで契約を解除されてしまい、業務の遂行に費やした時間と費用が無駄になってしまうおそれもあります。
注意点(4) 損害賠償について
損害賠償を請求できる条件や賠償の範囲についても、基本的には当事者間で自由に定めることができます。
賠償の対象となる損害を、悪意や重過失によって発生したものに限ったり、損害賠償について上限額を定めることも可能です。損害賠償の額は、その範囲や条件によって大きく変化するため注意が必要です。
契約を締結する際は内容の確認を怠らないようにしてください
単に業務委託契約と言っても、契約の目的など個別の事情により、その内容はさまざまです。今回紹介した注意点以外にも、業務の遂行方法や必要な費用の負担など、注意すべき部分は数多くあります。
業務委託契約を締結する際は、必ず契約書上にて契約の内容を明確にしておいてください、
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士