たびたび見かける「ギザ10」。いつも何気なく使っているけど、本当に“10円以上”の価値になるの?
最近ではSNSやフリマアプリでも「ギザ10が高値で取引されている」といった話題が出ることもあり、気になっている人も多いようです。
この記事では、「ギザ10」の基本的な情報と、本当にプレミア価値があるのか? という疑問について詳しく解説します。
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目次
「ギザ10」ってどんな硬貨?
「ギザ10」とは、縁(ふち)にギザギザのある10円硬貨のことを指します。現在流通している10円玉のほとんどは、縁がつるんとした滑らかなデザインですが、昭和26年~33年に製造された10円玉には「ギザ」が施されています(昭和31年を除く)。
このギザギザは、「偽造防止」と「高額感を演出するため」に付けられたものとされています。
ギザ10は今も使える? 流通している?
まず、ギザ10も通常の10円玉として問題なく使えます。特に、古銭や収集品として扱われるほどの状態でない場合は、お店でも普通に受け取ってもらえます。
意識していないと気づかないかもしれませんが、実際には今もときどき財布の中に紛れ込んでいるでしょう。発行枚数が多いため、完全に珍しいものではないというのが現状です。
本当に10円以上の価値があるの?
一部のギザ10には、額面以上の価値がつくケースがあります。ただし、その価値を左右する要素は主に以下の3つです。
1.年号(製造年)
ギザ10の中でも、「昭和33年(1958年)発行」のものはギザつきとしては最後の年で、発行枚数が少なかったため、やや珍しいとされています。また、昭和26年(1951年)の初年度発行分はコレクター人気が高く、状態が良ければ数百円になることもあるようです。
2.保存状態
どんな年のギザ10であっても、ピカピカの未使用状態(未流通品)であれば、価値は跳ね上がるでしょう。逆に、傷や汚れ、変色があれば「ただの古い10円玉」として扱われ、価値は付きづらいでしょう。
3.鋳造エラーなどの特殊品
ごくまれに、刻印ミス(文字が欠けている、二重打ちされているなど)が見つかると、それは「エラーコイン」として数千円〜数万円の値が付くこともあります。
市場価格の目安は?
表1はギザ10の市場価値の目安です(※2025年現在の相場)
表1
| 年号 | 状態 | 想定価値(目安) |
|---|---|---|
| 昭和26年(初年度) | 未使用 | 300〜500円 |
| 昭和30年 | 美品〜未使用 | 100〜300円 |
| 昭和33年 | 並品 | 20〜50円 |
| それ以外 | 使用感あり | 額面(10円) |
※筆者作成
ネットオークションや古銭ショップでは、セット販売(複数年のギザ10をそろえたコレクション)で数千円になることもありますが、1枚ずつで価値が出るのはごく一部です。
ギザ10を見つけたらどうする?
手持ちのギザ10があったら、まずは次の点をチェックしてみましょう。
・年号(昭和26年、昭和33年)
・表面の光沢やキズの有無(未使用なら高評価)
・他と比べて違和感がないか(エラー品かも?)
価値があるかどうかを調べるには、古銭ショップやコイン鑑定サービスに相談するのが確実です。また、ネットオークションやフリマアプリで似た出品を検索して、実際に売れている価格をチェックするのもおすすめです。
まとめ:ギザ10は「10円以上になる可能性はあるけれど、期待しすぎは禁物」
「ギザ10」は間違いなく面白い話題ですが、基本的には額面通りの10円玉であることが多く、特別な年や状態を除けば高額になることはまれです。
ただし、財布の中から見つける楽しみや、子どもとの会話のきっかけ、ちょっとした収集趣味としては魅力的です。
たとえ金銭的価値がそれほど高くなくても、ちょっとだけ気にしてみると日常が少し楽しくなる、そんな存在といえるかもしれません。見つけたら、すぐ使ってしまわず、ちょっとだけとっておいてもいいかもしれませんね。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
