中学生の息子がいます。高校の「授業料は無償化」されましたが、入学金や制服代など「10万円以上」かかるって本当ですか?

配信日: 2025.08.14 更新日: 2025.09.26
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中学生の息子がいます。高校の「授業料は無償化」されましたが、入学金や制服代など「10万円以上」かかるって本当ですか?
2025年度、高校授業料無償化の所得制限が事実上撤廃され、ほぼすべての世帯が、授業料支援の対象になりました。これにより、これまで制度対象外だった世帯も恩恵を受けられるようになっています。
 
ただし、「授業料が無償=高校進学にお金がかからない」というわけではありません。入学金や制服代、教材費など、授業料以外の初期費用は依然として必要です。
 
今回は、最新制度の概要と入学時にかかる費用、その負担を抑える方法を整理して紹介します。
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2025年度こう変わった! 授業料無償化制度の最新ポイント

2025年度、高校の授業料無償化制度(高等学校等就学支援金制度)は対象者の範囲が拡大しました。これまで年収910万円未満の世帯が対象でしたが、「高校生等臨時支援金(令和7年度限り)」が新設され、所得制限が事実上撤廃となり、ほぼすべての家庭が対象になりました。
 
これにより、国公私立高校共通で基準額の年間11万8800円が国から支給され、授業料負担は大幅に軽くなりますが、これはあくまで「授業料」に限った話です。
 
なお、2026年度以降も、所得制限の撤廃や私立高校の支給上限額の引き上げが検討されています。
 

授業料ゼロでも必要! 高校1年目と入学時の主な費用

文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」によると、高校1年生の1年間で学校教育費にかかった費用は図表1のとおりです。
 
図表1

公立高校(全日制) 私立高校(全日制)
入学金等 5万2630円 23万357円
授業料 4万8338円 23万6189円
修学旅行費等 8955円 2万884円
学校納付金等 4万1339円 10万9263円
図書・学用品・実験材料費等 10万6417円 11万7539円
教科外活動費 6万9292円 7万8924円
通学関係費 16万9038円 23万9359円
その他 8887円 1万714円
合計 50万4896円 104万3229円

文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」をもとに筆者作成
 
この合計金額が入学時に一度にかかるわけではありませんが、まとまった資金の準備が必要です。
 
たとえば、入学金や制服代、体操服・靴、教科書代など、公立高校では10~20万円前後、私立高校では30~50万円を超えることもあります。
 
金額は地域や学校によって差があり、特に私立は入学金や施設費が大きな負担になります。
 

費用を抑えるための工夫

入学準備の負担を少しでも減らすには、次の方法が有効です。
 
1.中古制服やお下がりを活用
 
学校やPTAでリユース制度を実施している場合があります。サイズが合えば数万円の節約になります。
 
2.自治体の入学準備金制度を利用
 
主に低所得世帯向けですが、自治体や年度によっては中所得層も対象となる補助金制度もあります。申請時期と条件を事前に確認しましょう。
 
3.購入は必要最小限で
 
学校によっては、夏服など入学後の購入でも良い場合があります。必須品や購入時期を確認しましょう。
 
4.指定外購入の可否を確認
 
バッグや靴など、指定でなければ市販品を選ぶことでコストを抑えられます。
 

まとめ:授業料ゼロでも入学準備費は必要

2025年度から授業料無償化の範囲は大きく広がり、ほぼすべての家庭で授業料の負担がなくなりました。しかし、高校進学にかかるお金は授業料だけではありません。入学金や制服代、教材費、通学費などは依然として必要で、入学時には公立でも10~20万円、私立では30~50万円以上かかるケースも珍しくありません。
 
こうした費用は、準備の仕方や制度の活用次第で負担を減らせます。制服や学用品のリユース、自治体の入学準備金制度、必要最小限の購入など、早めに情報を集めて計画的に進めることが大切です。
 
授業料無償化の恩恵を活かしつつ、残る負担をどう抑えるかが、高校生活のスタートを安心して迎えるためのポイントになります。
 

出典

文部科学省 高等学校等就学支援金・高校生等臨時支援金リーフレット(概要版)
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 2 学年(年齢)別,所在市町村の人口規模(学科)別の学習費
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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