「原付免許」を取得したばかりの息子に「125ccに乗りたいから中免を取らせて」と言われ困惑…。“15万円以上”かかるそうですが、そもそも「子どもの免許取得費用」は親が出すべき?
一方、「普通二輪免許(中免)」の取得には相応の費用がかかります。本記事では、「原付免許で乗れる車両」や免許取得にかかる費用の相場などについて紹介します。
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目次
2025年4月より「原付免許」で「新基準原付」に乗れるように
2025年4月より道路交通法施行規則の一部改正が施行され、「原付免許」で「新基準原付」に乗れるようになりました。「新基準原付」とは、総排気量が50cc超125cc以下である車両のうち、エンジン出力が4.0キロワットまでに制限されたものです。
出力制限されていない125ccの車両に乗りたい場合、「小型二輪免許(原付二種)」以上の二輪免許(普通二輪免許、大型自動二輪免許)が必要になります。
総排気量が125cc以下であってもエンジン出力が4.0キロワットを超す車両は、いわゆる「原付免許」で運転はできないため注意しましょう。またスクーターなど125ccのAT車に乗る場合は「AT限定二輪免許」でも運転可能です。
上記をまとめると、表1のようになります。
表1
| 原付免許で運転できる車両 | 原付免許だけでは運転できない車両 |
|---|---|
| ・総排気量が50cc以下の車両 + ・総排気量が50cc超125cc以下であり、 エンジン出力が4.0キロワットまでに制限されたもの |
・総排気量が125cc超の車両 + ・総排気量が50cc超125cc以下である車両のうち、 エンジン出力が4.0キロワット以上であるもの |
出典:一般社団法人日本自動車工業会「原付一種に新たな区分基準が追加!」を基に筆者作成
普通二輪の「免許取得費用」の相場は原付免許の15~20倍
「原付免許」の取得費用は地域によって異なり、例えば東京都の場合は受験料・免許交付料を含む手数料3950円のほか、別途原付講習受講料5250円が必要となり、合計9200円の費用がかかるそうです。
なお16歳以上であれば、適性試験・学科試験の合格を通じ、最短1日で原付免許を取得できるようです。
一方の「普通二輪免許(中免)」の取得にかかる費用は、原付免許の取得時よりも高額になります。
普通自動車免許の有無や教習所・合宿といった取得のパターンによって異なりますが、教習所に通う場合はおよそ15万〜19万円程度が一般的な相場だそうです。つまり「普通二輪免許(中免)」と「原付免許」では、取得費用に15〜20倍程度の開きがある可能性もあります。
「車」でも“免許取得費用”を親が出す家庭は約半数程度! 「中免」はもっと低い可能性
掲題にあるように、「子どもの免許取得費用」は親が出すケースが多いのでしょうか。
ソニー損害保険株式会社が2025年1月に発表した調査結果によれば、免許にかかる取得費用を「親にもらった」割合は、「普通自動車免許」であっても55.2パーセントと、約半数程度でした。
「普通二輪免許(中免)」は、普通自動車免許と比べて「趣味」のイメージを持つ方も少なくないかもしれません。そのため、親が免許の取得費用を負担するケースは、あまり多くないものと考えられます。
なお「125ccのバイクに乗りたい」とお考えの方は、「小型二輪免許(原付二種)」の取得も検討してみましょう。普通自動車免許があれば、教習所を利用しても約8〜12万円程度で取得が可能なようです。
まとめ
2025年4月から改正法が施行され、原付免許で運転できる車両の幅も広がりました。
それでも、一度バイクに興味を持つと「中免を取りたい」と考える方もいるでしょう。子どもの免許取得費用については、「親に借りた」「アルバイトで貯めた」という層も一定数存在します。さまざまな選択肢を視野に入れ、親子が納得できる方法を探してみましょう。
出典
一般社団法人日本自動車工業会 原付一種に新たな区分基準が追加!
警視庁 原付免許試験
国土交通省 一般原動機付自転車について
総務省 新基準原付について
ソニー損害保険株式会社 ソニー損保「2025年 20歳のカーライフ意識調査」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
