「年収500万円」で“ランクルの購入”を検討中です。やはり“維持費”も考えると「年収1000万円」近くないと厳しいでしょうか?「高級車×年収500万円」の現実とは
年収500万円の場合、「憧れのランクルを購入するのは厳しいのではないか」と不安に感じる人も多いでしょう。本記事では、年収500万円でランクルを購入した場合のローンをシミュレーションし、頭金や維持費なども含めた月額費用について紹介します。
また、無理せずに購入できる年収についても算出しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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ランクルの予算と年収500万円の現実
車を購入する際は、家計に無理のない予算を組むことが大前提です。一般的に、車の購入予算は「年収の半分まで」が安全な目安とされています。
年収500万円であれば、車両本体価格は、約250万円が目安です。一方、ランクルの価格帯は500万円から800万円となっており、年収500万円に対して年収の1倍から1.6倍に相当します。これは、一般的な安全圏を大きく超えた水準です。
年収500万円の場合、社会保険料や税金が引かれた手取り月収は約33万円です。ローン返済額は、手取り月収の20%以内に抑えるのが理想とされているため、この場合の上限は「月6万6000円」となります。
年収500万円でのローンシミュレーション
ランクル250の最高グレードである「ランドクルーザー250 ZX(ディーゼル車・4WD・7人乗り)」の車両価格を735万円と想定し、頭金なしと頭金ありの2パターンでローンの月額シミュレーションを行います。条件は以下のとおりです。
車両本体価格:735万円
ローン金利:6.0%
ローン期間:7年(84回払い)、ボーナス返済なし
頭金なしの場合
頭金がない場合、月々の返済額は約10万7000円となり、理想とされる返済上限(6万6000円)を約4万円オーバーします。手取り月収の約3割を車のローンが占めることになり、家計が厳しくなる可能性が高いでしょう。
頭金300万円の場合
頭金を300万円用意した場合、月々の返済額は約6万3000円となり、理想的な返済額の範囲内に収まります。年収500万円でランクルを購入するには、頭金を約300万円用意することが必要だといえます。
所有に必要な維持費と無理無く購入可能な年収
ローンの返済額だけでなく、ランクルは維持費も高くなるため注意が必要です。エコカー減税の対象外となる車種であり、税制面での優遇は期待できません。
維持費の主な内訳(年間目安)
同じく「ランドクルーザー250 ZX(ディーゼル車・4WD・7人乗り)」を前提に、年間の維持費をシミュレーションします。
自動車税は、排気量2.754リットルのため年額5万円です。また、重量税は、車両重量2410キログラムのため3年自家用で6万1500円、2年自家用で4万1000円となります。
車検やメンテナンス費として、車体が大きく部品代も高いため、最低でも年間約10万~15万円は見込んでおく必要があります。任意保険料は等級や年齢、補償内容によって異なりますが、年間約7万〜15万円が目安です。
WLTCモード燃費が1リットルあたり11.0キロメートルと、燃費性能は高くありません。軽油価格を1リットル146円(2025年12月15日時点)とすると、年間走行距離が3000キロメートルで燃料代は約4万円、5000キロメートルで約6万6000円、1万キロメートルで約13万3000円が必要になります。
以上を合計すると、年間の維持費合計は約33万6000円を見込む必要があります。月額にすると約3万円です。
ローンの月々返済額を加えると、車関連の支出は頭金なしの場合で月約14万円となります。手取り月収33万円に対して約42%を占めるため、食費や住居費を考慮すると家計はかなり厳しい状況になるでしょう。
無理なくランクルを購入できる「年収の目安」
頭金無しで購入し、月10万7000円のローン返済額を理想的な返済上限(手取りの20%)に収めるには、手取り月収が約53万円必要です。年収に換算すると額面で約860万円となります。さらに維持費を考慮すると、年収900万円以上あれば安心といえるでしょう。
年収500万円だとランクル購入は「厳しい」
年収500万円でランクルを購入する場合、頭金なしではローン返済額が月10万円を超え、維持費を含めると家計への負担は非常に大きくなります。無理なく購入できる年収の目安は、年収900万円前後です。
年収500万円で購入するには、最低でも300万円程度の頭金を用意することで、ようやく現実的な選択肢となります。家計状況をしっかり確認し、無理のない購入計画を立てましょう。
出典
東京都主税局 自動車税種別割
国土交通省 自動車重量税額について
経済産業省資源エネルギー庁 石油製品価格調査 調査の結果
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
