入院予定の父が「大部屋はゆっくり眠れない」と“個室”を希望!「どうせ高額療養費で戻ってくる」とのことですが、差額ベッド代も対象ですか? 1日“8000円”かかるので心配です…

配信日: 2026.01.31
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入院予定の父が「大部屋はゆっくり眠れない」と“個室”を希望!「どうせ高額療養費で戻ってくる」とのことですが、差額ベッド代も対象ですか? 1日“8000円”かかるので心配です…
病気などの診療で高額な費用がかかった場合、健康保険に加入していれば「高額療養費制度」を利用でき、診療にかかった一部の費用が払い戻されます。しかし、診療に関わる全てのものが対象になるわけではありません。本記事で、注意すべきポイントを詳しく解説します。
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高額療養費の対象になるのは「保険適用」の医療費のみ

高額療養費制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が同一月で自己負担限度額を超えた場合、医療費の家計負担が重くならないよう、その超過分を払い戻す制度です。対象となるのは保険適用の診療費のみで、先進医療・インプラント治療・美容整形手術・レーシック手術などは自由診療と見なされ、制度の対象外となります。
 
図表1は69歳以下、図表2は70歳以上の適用区分と自己負担限度額になります。
 
図表1

適用区分(年収は目安) 自己負担限度額(世帯ごと)
年収1160万~
国保 旧ただし書き所得901万円超
健保 標準報酬月額83万円以上
25万2600円+(医療費-84万2000円)×1%
年収770~1160万円
国保 旧ただし書き所得600~901万円
健保 標準報酬月額53~79万円
16万7400円+(医療費-55万8000円)×1%
年収370~770万円
国保 旧ただし書き所得210~600万円
健保 標準報酬月額28~50万円
8万100円+(医療費-26万7000円)×1%
~年収370万円
国保 旧ただし書き所得210万円以下
健保 標準報酬月額26万円以下
5万7600円
住民税非課税者 3万5400円

筆者作成
 
図表2

適用区分
(年収は目安)
自己負担限度額
外来(個人ごと) 世帯ごと
年収1160万円~
課税所得690万円以上
標準報酬月額83万円以上
25万2600円+(医療費-84万2000円)×1%
年収770~1160万円
課税所得380万円以上
標準報酬月額53万円以上
16万7400円+(医療費-55万8000円)×1%
年収370万~770万円
課税所得145万円以上
標準報酬月額28万円以上
8万100円+(医療費-26万7000円)×1%
年収156~370万円
課税所得145万円未満
標準報酬月額26万円以下
1万8000円
(年間14万4000円)
5万7600円
住民税非課税世帯(2) 8000円 2万4600円
住民税非課税世帯(1)
(年金収入80万円以下など)
1万5000円

筆者作成
 

入院時の「食事代」や「差額ベッド代」は高額療養費の対象外

保険適用の診療により入院したとしても、その間にかかる食事代や差額ベッド代(4床以下の病室など)、タオルなどの身の回り品は高額療養費制度の対象外となります。ただし、病院都合など本人が望まないケースでの個室利用の場合は、差額ベッド代は支払う必要がないとされています。
 
厚生労働省が発表した「主な選定療養に係る報告状況」によると、令和5年7月1日の時点で、1日当たりの差額ベッド代の全国平均徴収額は、1人室で8437円、2人室で3137円、3人室で2808円、4人室で2724円となっています。
 

入院中の「食事代」は医療費控除の対象

国税庁によると、入院中に提供される食事は入院費に含まれるため、医療控除の対象になるとされています。医療費控除は、確定申告および還付申告によって適用されます。還付申告の場合、診療を受けた年の翌年1月1日から5年間申告が可能です。
 
ちなみに、高額療養費制度と医療費控除は併用でき、高額療養費制度は月ごと、医療費控除は1年ごとの申告になりますが、オンライン資格確認に対応している医療機関でマイナ保険証を使い診療した場合、高額療養費のみ自動的に限度額までの支払いとなります。
 

まとめ

静かな環境で療養したいと考えると、高額療養費制度を利用しても自己負担額が増えることがあります。入院する本人の希望を聞きつつも、どれだけ費用が増えるのか、きちんと家族で相談しながら環境を決めていきましょう。
 

出典

厚生労働省 高額療養費制度を利用される皆さまへ
厚生労働省 主な選定療養に係る報告状況
国税庁 No.1126 医療費控除の対象となる入院費用の具体例
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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