「なんやこの100円玉は!?」SNSに投稿された“妙にピカピカ”な100円玉の画像…「鏡面加工かと思った」「使うのもったいない」偽物の可能性もある? 硬貨の正体とは
本記事では、プルーフ硬貨とは何か、普通の硬貨との見分け方、価値が決まるポイントまで、貨幣価値の理解へとわかりやすく案内します。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP
プルーフ硬貨とは何か
Xで「なんやこの100円玉は!?」という言葉が添えられた、764万回表示されたポストの画像を見ると、100円玉が鏡のようにピカピカです。
ぱっと見ただけでも、「いつもの100円」とは雰囲気が違います。ツヤの出方が強く、画像でも反射がはっきり分かるほどです。実はこれ、プルーフ硬貨とよばれるタイプの可能性があります。
プルーフ硬貨(プルーフ貨幣)とは、流通、つまり普段の買い物などで使うことを主目的にした硬貨ではなく、コレクション向けに見た目の美しさを重視して丁寧に作られた硬貨です。造幣局が販売する「プルーフ貨幣セット」に入っていることが多いです。
普通の硬貨との見分け方
見分け方は、むずかしい知識よりも「光の当たり方」を見るのが早いです。主な特徴は次のとおりです。
まず、背景(地の部分)が鏡のように反射するよう磨かれている点です。角度を変えると、光がスッと流れるように動きます。次に、模様(文字や図柄)がくっきり鮮明に見えるところもポイントです。線がシャープで、輪郭が締まって見えます。
さらに、デザイン部分がつや消し(フロスト)のようになり、背景の鏡面とのコントラストが出るタイプもあります。背景が黒っぽく映り、模様だけ白く浮くように見えたらそれっぽさが強まります。
造幣局は、プルーフ貨幣について、収集用として特殊な方法で製造し、表面に光沢を持たせ、模様を鮮明に浮き出させた貨幣だと説明しています。「ピカピカ=怪しい」とは限りません。
プルーフ硬貨の価値が決まるポイント
プルーフ硬貨の価値は、ざっくり言うと「希少性×需要×状態」で決まります。ここからは、何を見れば価値の見当がつくのか、順番に整理します。
発行数(セット数)=希少性
同じ種類でも、作られた数が少ないほど高くなりやすいです。これはトレーディングカードなどと同じで、欲しい人がいて物が少なければ、値段が上がりやすくなります。
日本のプルーフ貨幣セットは、年ごとに「セット数」が公表されています。つまり「その年のものがどれくらい出回りにくいか」を数字で確認できます。
需要(人気、集める人の多さ)
価値はコレクター市場で動きます。言い換えると、最終的には「欲しい人がどれだけいるか」です。同じ発行数でも、テーマによって欲しい人の数が変わることがあります。結果として、相場にも差が出ます。
状態(最重要になりやすい)
プルーフは、光沢が強い分、微細な傷、スレ(ヘアライン)や指紋が目立ちます。それらがついていると、減額されやすいです。チェックされがちな点は、主に以下です。
・鏡面に線状のスレがないか
・指紋や皮脂跡が残っていないか
・変色、シミ、くもりがないか
・縁に打痕(当たり傷)がないか
プルーフ硬貨は普通に店で使える?
プルーフ硬貨は「硬貨」なので、法律上は使えます。ただし、購入価格(数千円)で使えるわけではなく、額面どおり、例えば100円なら100円としての扱いです。
レジで出して得をする場面はほぼないので、やはりコレクションとして保管したり、オークションで売ったりするほうが現実的でしょう。
まとめ
プルーフ硬貨は、買い物で使うためのものではなく、収集用に見た目の美しさを重視して丁寧に作られた硬貨です。背景が鏡のように反射し、模様がくっきり見えたら可能性があります。
価値は「発行数×人気×状態」で決まり、指紋や細かなスレ、変色などで価値が下がりやすい点に注意が必要です。普通の硬貨と同じようにレジで出して使用することはできますが、額面価格でしか使えないため、保管したりオークションで売ったりしたほうがいいでしょう。
出典
独立行政法人造幣局 プルーフ貨幣について
独立行政法人造幣局 貨幣Q&A
執筆者 : よし・こう
1級ファイナンシャル・プランニング技能士・CFP
