【注意】ATMで「振り込み方が分からない」と言われ、善意で代わりに操作→後日「振り込み詐欺だった」と連絡が来てショック! 親切心が“詐欺への加担”に利用される仕組みとは
しかし、このような「親切な手助け」が、思わぬかたちで振り込み詐欺や還付金詐欺に関わってしまうケースが問題になっています。本人は助けたつもりでも、結果として「詐欺の資金移動に加担」してしまうことがあるのです。
本記事では、詐欺の手口が巧妙化するなかで、知っておきたい詐欺の内容と、自分の身を守るためはどうしたらいいのかについて解説していきます。
ファイナンシャルプランナー2級
ATMが詐欺の「現場」になっている?
特殊詐欺は、電話やSNSを使って言葉巧みに被害者を不安にさせ、冷静な判断力を奪ったうえで、現金を奪うという手口が一般的です。その中でも頻繁に使われているのが、ATMを使った資金移動です。
警察や金融機関が注意喚起している代表的な手口に、還付金詐欺や振り込み詐欺があります。これらは「医療費が戻る」「税金の還付がある」などと説明し、その手続きに必要であるとATMで振り込みをするよう指示します。しかし実際には、ATMで還付金を受け取る仕組みは存在せず、振込先は犯人の口座になっているのです。
犯人は携帯電話で画面操作を細かく指示しながら誘導するため、こうした詐欺の特徴を踏まえた対策の1つとして、金融機関ではATM周辺での携帯電話利用を控えるよう呼びかけています。
「少し手伝うだけ」が詐欺に加担してしまうのはなぜ?
特殊詐欺は個人ではなく、組織で動いていることがほとんどです。そのため、被害者から受け取った資金を、ほかの犯人に送金するためにATMを使うこともあります。警察が被害金の資金移動を調査するうえで、振込先の口座の名義人を調べたり、そのATMの操作をした人物を防犯カメラで確認したりすることがあります。
詐欺集団はこのようなリスクを下げるため、自分の顔が防犯カメラに映らないように「振り込み方法が分からない」と困ったふりをして、善意の第三者に振り込み操作をするよう誘導することもあるのです。
もちろん、親切に手伝った人が詐欺の共犯として扱われるケースは多くありませんが、警察から事情聴取をされるといった精神的な負担を受けたり、「助けただけなのに詐欺に関わってしまった」という後悔や不安を抱えたりする人も少なくありません。
困っている人を見かけたときの対応は?
「困っている人に手を貸したい」という親切心を持つこと自体は悪いことではありません。ただし、振り込みや送金といったお金が動く操作は、詐欺にかかわらずトラブル防止のために「本人以外が操作しない」ようにしておくことが重要です。
操作方法が分からない様子なら、銀行窓口の利用を勧めたり、家族に連絡するよう伝えたりするだけでも十分な助けになります。ATMの画面を直接操作してしまうことは避け、「できる範囲の手伝い」に留めておくようにしましょう。
善意が利用されないために
困っている人を助けたいと思う気持ちはとても素晴らしいことです。しかし、詐欺の手口が巧妙になっていく中で、その「善意」が悪用されてしまうこともあります。いくら困っていても、振り込みや送金に関わる操作は本人に任せること、違和感を覚えたら窓口にいる銀行員や警察に相談することが、被害を防ぐ大きなポイントになります。
親切さを持つことは大切なことです。ただし詐欺の仕組みや手口を知って、同時に慎重さも持つようにしておくと、より安全なかたちで助け舟を出すことができるでしょう。
出典
警察庁 SOS47特殊詐欺対策ページ 還付金詐欺
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級
