“旅館素泊まりプラン”で隣町の居酒屋利用。しかし交通費がかさんで「会席付き旅館プラン」とほぼ同額に! 最初から夕食付きにしたほうが得だった?
ポイントは、夕食付きプランとの差額だけで判断せず、外食したことで発生する交通費やタクシー代、飲み代まで含めた実質の支出を計算できているかどうかです。
そこで本記事では、素泊まりと夕食付きのどちらが得かを判断する考え方と、次回から失敗しない選び分けのコツについて解説します。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
素泊まりが高くつく典型パターンは「交通費+飲み代の膨張」
素泊まりで想定外に出費が増える原因は、おおむね2つに集約されます。
ひとつは、「交通費」です。旅館の周辺に店が少なく隣町まで出る場合、往復の電車・バス代に加えて、終電を逃したときのタクシー代が積もりやすくなります。
タクシー運賃は地域ごとにルールが定められており、距離が伸びるほど加算される仕組みです。夜間の移動回数が増えるほど、想定より大きく出費が膨らみやすくなる点は押さえておきたいところです。
もうひとつは、「飲食代の膨張」です。居酒屋で好きなものを食べるほうが安いと思っていても、旅先は気分が上がりやすく、追加注文が続いたり、時間の延長につながったりしやすくなります。外食は、会席のような料金が固定されていないため、追加注文によって予算を超えやすいのが難点です。
会席などの旅館夕食は、あらかじめ料金が固定されているプランが多いのに対し、外食は利用する店や注文内容によって費用が大きく変動します。結果として「食事代+移動にかかる交通費」が、夕食付きプランとの差額を上回ることがあります。
夕食付きが得かを決めるのは、差額ではなく実質コスト
結論から言うと、「最初から夕食付きにしたほうが得だったか」は、素泊まりと夕食付きの差額だけで判断すると見誤りやすいです。見るべきは、次の「実質コスト」です。
実質コスト = 外食代(飲み物込み)+ 往復交通費 + 追加で発生しそうな費用(タクシー・代行・コンビニ等)
例えば、夕食付きプランが素泊まりより1人3500円高いとします。外食が3000円で収まっても、往復の交通費が1000円、帰りにタクシーで2000円かかったら合計6000円です。この時点で、差額3500円を大きく上回ります。
しかも、「終電を気にして急ぐ」「雨で歩けずタクシー」など、旅行先の条件で上振れしやすいのが交通費です。運賃は制度上、全国の運賃ブロックごとの設定があるため、旅行先で相場感をつかみにくいのも落とし穴です。
一方、宿の近くに飲食店が多く徒歩で完結する、アルコールをほとんど飲まない、外食の予算を決めて守れる、といった条件なら、素泊まりが本当に安くなる余地は十分あります。
素泊まりと夕食付きの選び分けのコツ
夕食付きが向くのは、外食のコストや移動が読めないケースです。
具体的には、旅館が山間部で夜の交通手段が限られる、バスの本数が少ない、冬季で路面状況が不安、グループ旅行で意思決定に時間がかかり終電リスクが上がる、などです。このような状況では、夕食付きは食事代というより、夜の移動リスクを減らす保険のような役割を果たします。温泉に入ってそのまま館内で完結できるのは、体力面でもメリットです。
一方、素泊まりが向くのは、滞在スタイルがはっきりしている人です。食べたい店が予約できていて、移動が徒歩圏内、もしくは送迎や公共交通で確実に戻れる、さらに「この店ではこのくらい」と予算を決められる場合は、会席との差額分を他の体験に回せます。
宿泊サイトでは食事条件でプラン比較ができるので、予約前に素泊まりと夕食付きの差を確認し、そこに交通費も加えて考えると失敗しにくいでしょう。
素泊まりと夕食付きは、実質の出費で判断しよう
素泊まりが「損」になるのは、外食そのものが悪いからではなく、外に出たことで発生する交通費や飲食代の上振れを見積もれていないからです。素泊まりか夕食付きかの判断は差額ではなく、外食代と往復交通費を含めた実質コストで考えるのが正解です。
次回の旅行では、素泊まりと夕食付きの差額を確認したうえで、「夜の移動が読めるか」「外食の予算を守れそうか」をセットでチェックしてみてください。条件が合えば素泊まりは自由度が高い選択になりますし、移動や帰りの手段が不安なら夕食付きを選ぶことで余計な出費とストレスを減らせるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
