新幹線で寝過ごしてしまった! 駅員さんに相談すれば、降りる予定だった駅まで無料で戻れる可能性も? 追加運賃や扱いを解説
本記事では、不正乗車に該当する行為や、乗り過ごした場合に駅員に相談することで追加料金なしで目的地まで戻れる可能性がある「無賃送還」の制度について解説します。
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「折り返し乗車」は「不正乗車」に該当する
本来、鉄道は実際に利用した経路分の運賃を支払う仕組みです。ところが、通勤時に座って乗車するために目的地とは逆の空いている駅まで行き、そこから降車駅に向かう「折り返し乗車」などと呼ばれる行為があります。この場合でも、乗車したのであればその区間の乗車券が必要になります。
しかし折り返し乗車では、出発駅から本来の目的地までの運賃しか支払わず、折り返した駅までの往復分を支払わないことが問題になっています。
座れる駅まで戻って乗り直す場合も、本来は乗車駅から乗り直した駅までと、その駅から目的地までの2枚の乗車券が必要になります。この未払い分が生じる「折り返し乗車」は、制度上は原則として不正乗車に該当します。
「不正乗車」が発覚すると正規の“3倍”の運賃を請求される恐れも
無賃での折り返し乗車が発覚した場合、その代償は決して小さくありません。鉄道運輸規程第19条を受けて鉄道各社の旅客営業規則などでは、正規の運賃に加えてその2倍にあたる増運賃を請求できると定められています。
つまり、本来支払うはずだった金額の合計3倍相当額を負担することになります。数千円を惜しんだ結果、かえって高額な支払いを求められることもあるため注意が必要です。
さらに、ICカードを不正に操作するなど悪質と判断された場合は、電子計算機使用詐欺罪に問われる可能性もあります。検札が少ない路線でも、降車駅で確認を受けたり、入場記録などから発覚したりする例もあります。とはいえ、すべてが即座に不正扱いになるわけではなく、以下の4つは例外として扱われる余地があるようです。
・公式に区間外乗車を認めている例
・経路が自由に選択できる特例
・分岐区間の区間外乗車の特例
・間違えて乗ってしまった場合や気づかずに乗り過ごした場合
このことから、うっかり乗り過ごしたのであれば不正乗車と見なされない可能性があります。
新幹線の「乗り過ごし」は「無賃送還」が認められる可能性も
寝過ごしや乗り間違いなど、事情がある場合は「無賃送還」という制度で、追加運賃なしに目的地まで戻れる可能性があります。
東海道新幹線を運行する東海旅客鉄道株式会社の旅客営業規則第291条によると、乗車券面に表示された区間外に誤って乗車した場合、係員が事実を認定すれば、乗車券の有効期間内に限り最近の列車で無賃送還を受けられるとしています。また、第291条2項によると、誤乗区間については、別に旅客運賃・料金を収受しないとされています。
例えば、新横浜駅から東京駅まで乗り過ごし、そこから新横浜駅まで戻る場合、本来は新横浜駅-東京駅間の自由席往復運賃として「2760円」がかかります。しかし、寝過ごしなどの事情があり駅員に相談して事実が認められれば、追加運賃なしで戻れる可能性があります。
まとめ
折り返し乗車は原則として不正であり、発覚すれば正規運賃と増運賃で合計3倍相当の請求を受ける可能性が考えられます。しかし、誤って乗り過ごした場合などは例外として「無賃送還」が認められることもあります。
重要なのは、速やかに駅員や車掌に事情を伝えることです。列車名や時間、降りる予定の駅を落ち着いて伝えれば、適切な扱いを受けられ、無賃乗車と誤解されるリスクも避けられるでしょう。
出典
東海旅客鉄道株式会社
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
