東京のカフェで「モーニング」を頼んだら“1000円近く”でショック! 地元の名古屋は「ドリンク1杯」の値段でトーストが付いてくるのに、高すぎじゃないでしょうか?
特に、名古屋を中心とした地域での「モーニング文化」になじみがある人にとっては、ドリンク1杯を注文すればトーストなどが付いてくるサービスが当たり前になっており、東京でも同じ感覚でいると、「サービスが悪い」「トーストは別料金なのか」と戸惑ってしまうかもしれません。
本記事では、そんな名古屋の「モーニング文化」について解説していきます。
ファイナンシャルプランナー2級
目次
名古屋のモーニングは「ドリンク代に軽食がつく」のが当たり前
名古屋のモーニングは、全国的に知られる独特の文化です。朝の時間帯にカフェでドリンクを頼むと軽食が付く太っ腹ともいえるサービスで、「朝のスタイル」として定着しています。
実は名古屋だけでなく、愛知県内や岐阜県の一部で定着している文化で、これらの地域のほとんどのカフェでは「モーニングタイム」が設定されており、500円ほどのドリンク代だけで軽食が提供されることが一般的です。
軽食は、トーストやゆで卵が多いですが、サンドイッチやパンケーキ、サラダ、茶碗蒸しなどがつくこともあり、実にバリエーション豊富です。
また店によってはランチ顔負けの豪華なセットや、「一日中モーニング」など、差別化も進んでおり、「モーニング」だけでテレビの特集が組まれることもあるほどです。
もちろん、名古屋でもモーニングサービスではなく、「モーニングセット」としてドリンク代とは別に「セット料金」がかかる店もありますが、それも含めて「モーニング」として楽しむ人が多いです。
つまり「モーニング文化」は名古屋近郊に住む人にとって、単なる「朝の外食」ではなく、生活に溶け込んだ文化・習慣といえるでしょう。
名古屋以外のモーニングは「朝食を買う」イメージ
名古屋以外のモーニングは、「朝食セットとして成立しているメニュー」として取り扱われていることが一般的です。そのためモーニングセットの価格は、ドリンクとは別料金であったり、フードとドリンクをセットにした「モーニングセット」として販売されていたりします。
例えば某大手チェーンでは、サンドイッチが500円ほどで、ドリンクは一緒に注文すると50円引きになります。チェーンでない喫茶店でもセットが800円ほどで、どちらも1000円近く必要です。東京では「ドリンク代に軽食が付く」というより、「朝食という商品を注文する」という感覚に近いでしょう。
つまり同じ「モーニング」という名前でも、名古屋では「コーヒーを飲む」ことの延長線で朝食提供のサービスがあるのに対し、東京では「朝食として外食をする」という違いがあるのです。
名古屋の感覚で「朝はドリンク代程度」と思って入店すると、東京では「セット価格」でメニューが用意されているので、値段の高さにカルチャーショックを感じてしまうこともあるでしょう。
「お得」ではなく、文化と経済が折り合った結果
なぜ名古屋では、モーニングサービスが根付いているのでしょうか。一宮市や豊橋市といった名古屋近郊では朝から仕事をする職人が、休憩や社外での商談の場として喫茶店を利用していました。
そんな常連たちへのサービスとして、軽食をつけるようになったのが始まりといわれます。つまり、モーニングサービスとは、「過剰なサービス」などではなく、店側から常連への感謝やおもてなしの気持ちから始まったものといえるのです。
そして現在はモーニングサービスを行う店が増えるにしたがい、新しい客をつかむための手法として、また他店との差別化を図るために各店が趣向を凝らしているので、名古屋近郊では個性豊かなモーニングサービスが楽しめるようになっています。
モーニングの価格は「地域の暮らし方」がつくる
名古屋で朝の時間にカフェを利用すると、「モーニングサービス」としてドリンク代のみで軽食がつく店がほとんどです。
しかし、東京では「モーニング」は「サービス」ではなく「セットメニュー」という考え方が一般的となっています。そのため、名古屋近郊の人にとっては、「東京でモーニングを食べると高すぎる」と思う人もいるかもしれませんが、これらは文化の違いによるものです。
モーニングサービスに限らず、地域によって生活に根差している文化は大きく異なります。その土地を訪れたときは、その違いも含めて、各地域の文化を理解し楽しめるといいですね。
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級
