60代の父が都営住宅に入居した際「自治会へ必ず加入」と記載されていた! 自治会費の支払いは強制?
本記事では、都営住宅に入居した場合に自治会加入が強制なのか否か、また自治会費や共益費などについてご紹介します。
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都営住宅に入居すると自治会への加入は強制?
一般的に、自治会への加入は任意加入です。最高裁判例でも自治会は強制加入ではなく、退会自由とされています。一方で、一部の公営住宅では、「自治会費は入居者の会費で運営されているため、期日までに支払いが求められる」といった案内があるケースがあります。判断に迷う場合は、自分の所属する都営住宅の管理団体に確認するとよいでしょう。
なお、自治会に加入すると、自治体の情報を記載した回覧板が回ってくるなど、住んでいる自治体の情報を簡単に入手できます。また、イベントなどで自治会のメンバーと知り合っておくと、災害時のスムーズな連携にもつながります。
もし、金銭面のみで自治会への加入を拒否するか悩んでいる場合は、こうしたメリットも考慮して判断しましょう。
自治会費と共益費の違い
自治会への加入や自治会費の支払いが強制であると勘違いされやすい理由として、共益費との混同が挙げられます。自治会費は、名前の通り自治会を運営するうえで必要な費用です。一方、共益費は、マンションやアパートなどにおいて、廊下、ホール、エレベーターなど公共部分を維持管理するための費用を指します。
都営住宅を提供している東京都住宅供給公社(JKK東京)によると、自治会から希望があった場合、共用部分の管理を都が実施し、その分の費用を住宅使用料に追加で共益費として徴収すると示しています。自治会から希望できる管理の範囲は、以下の4つです。
・共用部分の電気料金、水道料金・下水道料金等の支払い
・共用灯・街路灯の電管球の交換作業
・草刈り、中低木の刈込・剪定
・落ち葉の清掃(落葉時期のみ)
なお、自治会費は自治会に加入している期間分しか請求できないため、未加入であれば支払い義務はないでしょう。一方、JKK東京によると、共益費の滞納に関しては「共益費の請求は可能であり、滞納分については内容証明郵便や少額訴訟による請求手段が考えられる」と示しています。そのため、共益費の支払いは義務だといえます。
もし自治会費を払わないとどうなる?
自治会は任意の団体です。そのため、自治会に加入せず、自治会費も支払わなかったからといって法的には罰せられないでしょう。
一方で、都営住宅など公営住宅の共用部分を、自治会費を利用して維持管理しているケースも少なくありません。自治会に未加入だと、そうした共用スペースを利用しにくくなる可能性があります。
例としては、ゴミ捨場を使わせてもらえないなどです。実際、一部の自治体では自治会費の支払いをめぐる相談に対して、「自治会は行政の下部組織ではなく、住民が任意で結成する自治組織であるため、自治体が自治会を指導・管理する立場にはない」といった趣旨を示しています。
自治会に未加入なことでトラブルになっても、自治体の立場から注意はしてもらいにくいでしょう。トラブルを防ぐためにも、基本的には自治会に加入することがおすすめです。どうしても加入できない場合は、できるだけ礼儀正しく、加入できない理由を丁寧に伝えるようにしましょう。
自治会費の扱いは公営住宅の公式情報で確認しよう
基本的に、自治会への加入は強制ではありません。ただし、公社によっては加入するよう示している場合もあります。どちらか分からない場合は、自分が利用する公営住宅のホームページで確認しておきましょう。
なお、自治会費ではなく共益費が求められるケースもあります。自治会への加入は強制ではないものの共益費の支払いは義務なので、支払い忘れで滞納しないように注意が必要です。自治会費なのか共益費なのか分からないときは、自治会の代表者に費用項目の内容を確認しておきましょう。
出典
最高裁判所 裁判例結果詳細 平成16(受)1742 自治会費等請求事件 平成17年4月26日
東京都住宅供給公社 JKK東京 都営住宅等の共益費徴収事業に関するご案内
東京都住宅供給公社 JKK東京 すまいのきずな ~自治会通信~ 令和7年春号
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
