現金「10万円」入りの財布を拾って交番へ。持ち主が「お礼はしない」と言っても「2万円」をもらえる権利はある?
しかし、たとえ高額な現金を届けても、条件によっては報労金を受け取れなかったり、持ち主とのトラブルに発展したりするケースもあるようです。トラブルを避け、自身の権利を正当に主張するためにも、遺失物法や民法に基づいた正しい知識を身につけることが大切です。
今回は、報労金を請求できる条件や、支払いを拒否された際の対処法について解説します。
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拾得者は持ち主に報労金を請求する権利がある
落とし物を拾って警察などへ届け出ると、拾った人は持ち主に対して報労金を請求できる権利を得られます。報労金とは落とし物の持ち主が、拾得者に対して払う「お礼」のことです。このお礼の金額は、落とし物の価値の5%から20%の間で決まる仕組みです。
ただし、駅やデパートなどの施設内で拾ったケースでは、施設側と権利を分かち合うため、受け取れる割合は2.5%から10%に下がります。
これらの権利を得るためには期限があり、拾った日から7日以内、施設内であれば24時間以内に届け出を済ませなければなりません。期限を過ぎてしまうと、報労金を受け取る権利自体が消滅するため注意が必要です。
持ち主が支払いを拒否した場合
落とし物を警察に届けると、拾得者は法律に基づき報労金を請求する権利があります。持ち主は、請求を受けた場合、原則として報労金を支払わなければなりません。
ただし、警察署などに届け出た場合、拾得者が報労金の支払いを理由に持ち主への返還を止めることは原則としてできません。報労金や費用の支払いについては、返還後に当事者間で話し合うことになります。
また、拾得者は、報労金だけでなく、物件への提出や管理に直接かかった実費を持ち主に請求可能です。具体的には、落とし物を警察署などへ運ぶ際の運搬費や、保護した動物の飼育に必要な餌代、負傷していた場合の治療費などがこれに該当します。
持ち主があらわれなかったらどうなる?
拾得物を警察へ提出してから3ヶ月が経過しても遺失者が現れない際は、拾った人がその所有権を取得できます。期限を過ぎても、持ち主に返還完了の連絡が届いていなければ、所有権は拾得者に移転しているため、窓口へ連絡したうえで指定の期間内に、受領しましょう。
品物を引き取れる期限は2ヶ月に限定されており、この期日を超過すると権利は都道府県に帰属し、以後の取得は不可能となります。
ただし、法令によって所持が制限されている物品や、クレジットカード、スマートフォン、身分証明書などの個人情報が記録された媒体については、仮に持ち主不明のままでも拾得者のものにはなりません。
加えて、遺失者が現れず物品を引き継ぐ場合には、管理中に生じた諸費用を拾得者自身が清算しなければならないケースもあります。
10万円の財布を拾った場合、最大2万円の報労金を請求する権利がある
拾得者が警察へ拾得物を届け出ることにより、落とし物の価値の5%から20%にあたる報労金を請求する権利が得られます。もし持ち主が支払いを拒否した場合、報労金や費用の支払いについては、返還後に当事者間で話し合うことになります。
また、3ヶ月間持ち主が現れなかった場合には、拾得物を自分のものとして受け取れる所有権も発生します。
ただし、これらの権利を得るには、定められた期限内に警察や施設へ拾得物を提出する必要があります。万が一の際に自身の権利を守るためにも、落とし物を拾ったら速やかに届け出を済まし、適切な対応をとりましょう。
出典
e-Govポータル法令検索 遺失物法(平成十八年法律第七十三号)第三章 費用及び報労金 第二十八条(報労金)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
