駐車場の“無断駐車”にタイヤロックをかけて「罰金5万円」を請求! でも車の所有者から“逆に訴えられる”リスクがあるって本当ですか!?「自力救済の禁止」とは

配信日: 2026.03.27
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駐車場の“無断駐車”にタイヤロックをかけて「罰金5万円」を請求! でも車の所有者から“逆に訴えられる”リスクがあるって本当ですか!?「自力救済の禁止」とは
自分の駐車場に見知らぬ車が停まっているのを発見したとき、怒りを感じるのは当然のことです。タイヤロックをかけたり、「罰金5万円を支払え」と書いた張り紙を貼ったりして、懲らしめたいと思うかもしれません。
 
しかし、過剰な制裁を加えていると、本来は被害者であるはずの土地所有者が、車の持ち主から逆に訴えられてしまう、という理不尽なトラブルに発展するおそれがあります。
 
本記事では、無断駐車に対して絶対にやってはいけないNG行動と、自分の権利を守りながら合法的に損害を賠償させるための正しい手順を解説します。
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罰金5万円の看板は無効? 自力救済の禁止とは

駐車場で「無断駐車は罰金5万円を申し受けます」といった看板を見たことがある人は多いと思います。しかし、この「罰金」という言葉には法的な強制力はありません。罰金は本来、国が刑事罰として科すものであり、個人が自由に設定して徴収できるものではないためです。
 
裁判などの手続きを経ずに実力行使でトラブルを解決しようとする行為は、民法の原則である「自力救済の禁止」によって認められていません。自分の土地であっても、無断駐車した相手の財産を勝手に処分したり、不当に高額な金銭を請求したりすることは許されない行為なのです。
 
5万円や10万円といった独自に設定した金額を請求しても、法的には無効となる可能性が高いと考えられ、相手が支払いを拒否した場合、それ以上の強制は困難です。
 
ただし、看板自体に意味がないわけではありません。「無断駐車禁止」の掲示があることで、運転者が「過失(うっかり)」ではなく「故意」に停めたことを証明する証拠となります。
 

タイヤロックは絶対NG。器物損壊で訴えられるリスク

相手を逃がさないため、あるいは反省を促す目的でタイヤロックを装着したり、フロントガラスに強力な粘着テープで警告文を貼り付けたりする行為は、さらに重大な問題を引き起こす可能性があります。
 
タイヤロックは、車の移動を不可能にすることになります。また、外す過程で車体に傷がついたり、テープの跡が残って塗装が剥がれたりした場合、車を傷つけた加害者とみなされる可能性があるのです。
 
法律上、無断駐車という不法行為と、車を傷つけた行為は別の問題として扱われます。そのため、修理費の損害賠償を請求されるだけでなく、器物損壊罪として刑事責任を問われるリスクも否定できません。
 
被害者である立場から加害者へ転じてしまうような過剰な対応は、避ける必要があります。
 

泣き寝入りしないための対処法と損害賠償の計算例

まずは警察へ通報し、見知らぬ車が停まっている事実を伝えましょう。私有地のトラブルは民事不介入として対応されない場合もありますが、盗難車や事件関係車両の可能性もあるため、所有者照会や注意喚起につながることがあります。
 
合わせて、ナンバープレートや車両の特徴、駐車状況を日時が分かる形で写真や動画に記録し、証拠を残しておきましょう。周辺のコインパーキングの料金相場を基準に、実際に生じた損害額を請求します。
 
また、同じ車による無断駐車が繰り返される場合は、写真などの証拠をそろえ、地方運輸局で所有者情報の開示請求を行いましょう。住所氏名が判明すれば、内容証明郵便で警告文や利用料の請求書を送付し、法的な解決を図ることが可能です。
 
例えば、周辺の駐車場の料金相場が1時間800円で、無断駐車が10時間に及んだ場合、損害額は8000円となります。悪質なケースの場合は、弁護士等を通じて内容証明郵便を送付するなど、損害賠償や土地の明け渡しを正式に求める方法を使い、安全に処理するのがよいでしょう。
 

無断駐車には法的な手順で立ち向かおう

無断駐車をされると強い不快感を覚えますが、タイヤロックや高額な罰金請求は「自力救済の禁止」に抵触し、逆に責任を問われるリスクがあります。冷静に証拠を残し、警察や弁護士など第三者を通じて対応することが重要です。
 
また、請求できるのは周辺相場に基づいた妥当な損害額に限られ、悪質な場合には法的な手順にのっとることで、トラブルの解決につながります。一人で勝手に処理を進めるのではなく、段階を踏んで冷静に対応することが大切です。必要に応じて専門家への相談も検討するとよいでしょう。
 

出典

e-Gov 法令検索 刑法
e-Gov 法令検索 民法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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