『鬼滅の刃』の経済効果を全方位で試算!映画・グッズ・コラボ・聖地まで
本記事では「コンテンツがお金を動かす」とはどういうことか、数字を追いながら解説します。
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目次
映画興行収入だけで400億円超——「無限列車編」が塗り替えた日本映画の歴史
2020年10月16日に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は、公開初日から3日間で観客動員342万人・興行収入46億2311万円を記録し、平日・土日それぞれで当時の国内歴代1位を更新しました。
2020年12月27日には「千と千尋の神隠し」(316.8億円)の国内歴代1位の記録を更新し、最終的な国内累計興行収入は、407億円に達しました。全世界の興行収入は約517億円・累計動員約4135万人にのぼります。
2025年公開「無限城編」が歴代1位の記録に迫る
2020年の「無限列車編」の記録を追うかたちで、2025年7月18日に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章』もまた、公開213日間で国内興収394.3億円を突破し、歴代1位の407.5億円まで残り13.2億円という位置にまで迫りました。
現在、国内歴代興行収入の1位と2位を「鬼滅の刃」シリーズが独占するという、日本映画史上前例のない状況が生まれています。
コミック・グッズ・コラボが生んだ「数千億円」の波及効果
映画の興行収入は「鬼滅の経済圏」のほんの一部です。
第一生命経済研究所の試算(2020年12月4日時点)によると、漫画を含む書籍販売が850億円、興行収入を柱に映画関連は500億円以上、キャラクターグッズや企業とタイアップした商品などの販売は、1300億円を上回ると見込まれており、合計は2700億円超にのぼります。
聖地巡礼が地方経済にもたらした恩恵
作者の吾峠呼世晴氏が福岡県出身であることや、主人公の苗字と同じ「竈門」を社名に持つことなどを理由に、福岡県太宰府市の「宝満宮竈門神社」が、ファンによる聖地として全国に知られるようになりました。
なお、宝満宮竈門神社は公式に「鬼滅の刃の舞台」として認定されているわけではありません。ファンが自発的に聖地として訪れるようになったものです。
それでも、作品ゆかりの場所への「聖地巡礼消費」は観光収入・地域経済の活性化に大きな効果をもたらすことが、この事例からも見えてきます。
「1兆円経済圏」が示すもの——コンテンツは「経済資産」である
映画やコミック、グッズ、観光、配信、ゲーム、海外展開と、多層的な波及構造を合算すると、2020年だけで「鬼滅の刃」が生み出した経済圏は1兆円規模ともいわれています。
1兆円とはどのくらいの規模でしょう。日本の国家予算(一般会計・2020年度当初)は約102兆円のため、その約1%に相当します。また、1兆円を日本の人口(約1億2600万人・2020年10月時点)で割ると、国民1人あたり約8000円分の消費に相当する計算に。
一つの漫画・アニメ作品が、国民全員が8000円を使ったのと同規模のお金を経済に流し込んだことになるのです。
これらはあくまでも試算・推計の数値ですが、「コンテンツはれっきとした経済資産である」という現代の経済観を体現する事例として、経済の世界でも「鬼滅の刃」は教科書的な事例として語られるようになっています。
「好きの力」が動かした数千億円のお金
『鬼滅の刃』のヒットは、映画の興行収入という単一の成功にとどまらず、コミック販売、キャラクターグッズ、企業コラボ商品、さらには聖地巡礼による観光消費まで、幅広い分野に経済効果を広げました。
2020年公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が歴代1位の興行収入を記録したことを起点に、関連市場は数千億円規模へと拡大し、コンテンツが社会の中でどれほど大きなお金を動かし得るのかを示す象徴的な事例となりました。
こうした現象は、作品を「好き」という多くの人の感情が、映画鑑賞や商品購入、旅行といった具体的な消費行動につながることで生まれています。『鬼滅の刃』が生み出した巨大な経済圏は、現代においてコンテンツが単なる娯楽ではなく、社会や経済を動かす重要な資産であることを示しているといえるでしょう。
出典
TVアニメ「鬼滅の刃」 無限列車編公式サイト 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 初日3日間興行成績 ご報告・御礼 – 最新情報
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
