居酒屋で「お通し代800円」払ったのに、なぜか“サービス料1000円”も請求された! どこにも書いてなかったのに、本当に払う必要があるんですか!?「お通し代・サービス料」の違いも確認
飲食店のサービス料は、客側には分かりにくいと感じることもありますが、客は同意なく請求されたものも支払わなければいけないのでしょうか。本記事では、飲食店におけるサービス料の支払いについて解説していきます。
ファイナンシャルプランナー2級
サービス料は違法ではないが「事前の合意」が必要
飲食店がサービス料を設定すること自体は違法ではありません。ホテルや高級レストランでは、飲食代の10%程度のサービス料が加算されることも一般的です。
ただし「事前に合意があったかどうか」が重要なポイントとなります。消費者契約法では、消費者の利益を一方的に害する契約条項は無効となる可能性があると定めており、消費者が知らないうちに不利な条件を追加することは認められないという考え方をとっているためです。
つまり、サービス料を請求する場合は、「メニュー表に記載する」「店内に掲示する」「入店時に説明する」といった形で、客側が事前にサービス料の支払いがあることが分かるようにしておく必要があるのです。もしこのような告知がない状態で、会計時に突然請求された場合は、契約として成立していないと判断される可能性があります。
「お通し」と「サービス料」は性質が異なる
居酒屋でよくある「お通し代」は、「サービス料」と似ているように思えますが、実はそれぞれ性質が異なります。お通しは、料理の一品として提供される「商品代」として請求されるものです。
現代では多くの居酒屋で慣習として広く知られているため、説明がなくても一定程度は認められる傾向があります。
一方で、サービス料は料理そのものではなく、接客や席の利用などに対する追加料金です。お通しのように目に見える商品ではないため、客側が事前に認識できるようにしなければいけません。
まったく表示がなかった場合はもちろん、小さな文字で意図的に分かりにくい場所に書かれていたような場合も、客側を誤認させる意思があると判断されることもあります。
消費者庁は、「不当景品類及び不当表示防止法」に基づいて、商品やサービスの価格などを不適切に表示することを規制しており、消費者が判断して選択できる環境を作る必要があるとしています。つまり、サービス料を請求する場合は、お通し代とは違い、事前に客側に分かるように明示しておかなければいけないのです。
納得できない場合は支払い前に確認を
会計時に不明なサービス料を請求された場合は、まずは店員に説明を求めるようにしましょう。店内に表示があったにもかかわらず、たまたま目に留まらなかった、単なる説明不足であったなど、納得できるケースもあります。
支払い後に「やっぱり納得できない」と返金を求めるのは難しくなることもあるため、気になる点は会計前に確認することがトラブル防止につながります。会計時に解決できなかった場合や悪質なケースでは、国民生活センターの「消費者ホットライン(188)」に相談することも検討しましょう。
サービス料は「説明されているか」が重要なポイント
サービス料は、適切に客側に表示されていれば違法ではありません。しかし、客側が知らない状態や非常に分かりにくい形での掲示のみで請求された場合は、契約として認められない可能性があります。
店を利用する客側も、事前にホームページを確認したり、メニュー表示や料金の説明に注意を払ったりすることで、思いがけないトラブルを避けることができます。サービス料の仕組みを正しく理解し、気持ちよく飲食店を利用しましょう。
出典
e-Gov法令検索 消費者契約法
消費者庁 よくある質問コーナー(景品表示法関係)
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級
