わが家は“年収500万円”で娘に「バレエ・ピアノ」を習わせていますが「みんな塾も行ってる」と言われ、出費“月3万円”以上になりそうです…世の中そんなに“余裕のある家庭”ばかりなのですか?

配信日: 2026.03.31
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わが家は“年収500万円”で娘に「バレエ・ピアノ」を習わせていますが「みんな塾も行ってる」と言われ、出費“月3万円”以上になりそうです…世の中そんなに“余裕のある家庭”ばかりなのですか?
学年が上がり、塾に行かせようか、でも習い事も続けさせたい……毎日が忙しくなり費用もかさむため、掛け持ちさせようか悩む親もいるかもしれません。
 
複数の習い事に加えて塾費用を問題なく捻出できる家庭は、どのくらいあるのでしょうか。習い事や塾にかける平均的な費用を年収別にみるとともに、掛け持ちするかどうかを判断するヒントを解説します。
掛川夏

2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種

塾と習い事を掛け持ちすると年間いくらかかるか

まず、習い事と塾にかかる費用をみてみます。習い事ごとの種類別の費用を示す公的な調査データはなく、習い事の種類や子どもの学年、地域によっても差があるため一概に言えません。ただ、大まかにいうと1つの習い事に週1回通う場合の月謝は5000~1万円程度のことが多いようです。
 
仮に月謝8000円の習い事を2つしていれば、費用は月額1万6000円、年間で19万2000円になります。消耗品の購入や交通費などを加えると年間20万円ほどみておくのが妥当でしょう。
 
塾の費用も習い事と同様に個人差が大きいですが、文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」によると、塾にかける年間の平均支出額は、公立に通う小学生の子ども1人につき19万3000円です。
 
習い事を2つして塾に通うケースを想定すると、年間にかかる総費用は19万3000円+20万円=39万3000円と、月3万3000円ほどになります。
 

年収500万円の場合に掛け持ちは現実的か?

では、年収500万円の家庭では習い事や塾にどのくらいお金をかけているのでしょうか。「令和5年度子供の学習費調査」によると、世帯年収が400万~599万円の家庭で、公立に通う小学生のこども1人あたりにかける塾や通信教育、家庭教師などの平均費用は年間6万3000円です。
 
また、習い事や体験活動にかける平均費用は年間10万8000円です。合計すると年間17万1000円、月額換算では、塾5250円、習い事9000円となります(図表1)。
 
塾の平均値は非通塾者も含むため参考にしにくいのですが、習い事の9000円は1つ分の月謝に相当します。つまり、年収500万円前後の家庭では、習い事1つに加えて塾にいくかどうか、といった姿が浮かび上がってきます。
 
習い事2つに塾も通った場合の最低金額は39万3000円ですので、年収500万円前後の平均的なやりくりとはかけ離れていえるでしょう。
 
図表1 世帯年収別 公立に通う小学生1人あたりの補助学習費・学校外活動費

図表1

文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 調査結果の概要 を基に筆者作成
 
逆に、習い事と塾で年間40万円ほどの出費をしている家庭の年収はどのくらいでしょうか。図表1にある通り、公立小学校に通う子どもの家庭では、1000万円を超えている世帯が多いようです。
 

教育費支出は二極化

近年、教育費支出の二極化傾向が強まっています。「令和5年度子供の学習費調査」結果によると、塾に毎月20万円以上かけている小学生(公立校)の家庭は1割程度いる一方、塾に行っていない家庭も6割程度います。
 
また、ベネッセ教育総合研究所のデータでは、世帯年収800万円以上と400万円未満の家庭で、小学1~3年生の教育費支出に2.5倍、小学4~6年生で2.6倍、中学生で2.1倍の差があることが示されています。
 
心理学では、人は自分と似た価値観や生活スタイルを持つ人と親しくなりやすい「類似性の法則」が知られています。
 
また、似た者同士のコミュニティ内で同じ意見が強化され、異なる視点に触れにくくなったり、「月10万円が普通」と聞くと、それ以下では不安になったりするといった心理的なバイアスが働きます。子どもが「クラスのみんなが行っている」と言っていたとしても、本当に「みんな」なのかもわかりません。
 

まとめ

全国的に見れば、複数の習い事と塾を掛け持ちする金銭的余裕のある家庭は、世帯年収が少なくとも1000万円を超える一部の層です。習い事と塾の掛け持ちを検討する際は、周囲の状況に影響されすぎず、子どもの興味や将来の目標、家庭の教育方針をもとに、習い事の目的を明確にすることが必要かもしれません。
 
どうしても掛け持ちが必要と判断したら、公共機関や地域団体が主催する比較的安価なお稽古先を探したり、きょうだい割引や自治体の助成制度があれば活用したりするといった工夫の余地がありそうです。
 
また、最近はオンライン英会話や通信教材など、コストを抑えつつ質の高い学びが得られる選択肢が増えています。通学型と組み合わせて、家計と子どもの負担を分散させるのも有効でしょう。子どものやる気や成長、家計状況を定期的に確認し、親子で話し合いながら必要に応じて習い事の数や内容を見直せるといいですね。
 

出典

文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 調査結果の概要【令和8年1月16日差替】
ベネッセ教育総合研究所 第7回 習い事・学習塾について考える その3 教育費の状況
 
執筆者 : 掛川夏
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種

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