ホテルで「桜ビュー確約」の部屋を予約したのに“泊まった部屋”から見えずショック!「1泊2万円」払ったのですが“返金の対象”にならないんですか? 契約内容の注意点とは
春らんまんの景色を期待して「桜ビュー確約」と書かれたホテルを予約したのに、実際には桜がまったく見えなかった場合、予約内容と違うと納得できない人も多いでしょう。
ホテルが提示するイメージ写真や契約内容とかけ離れた部屋であった場合、返金は可能なのでしょうか。本記事では、どのようなケースで返金の対象になる可能性があるのか、また返金が難しいのはどんなケースなのかについて解説します。
ファイナンシャルプランナー2級
「桜ビュー確約」は法的に問題になることも
「桜ビュー確約」とホテルの契約内容に明記されていた場合、多くの人は「部屋から必ず桜が見える」と受け取るでしょう。それにもかかわらず、表示が事実と異なる場合、「予約者を故意に誤認させる意図がある」として不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)に違反する可能性があります。
この法律では、「本当は違うのに、良く見せて集客すること」、「実際よりも優れていると誤解させる表示をすること」といった「優良誤認表示」を禁止しています。
つまり、実際は桜が見えない部屋があるのに「確約」と表示したり、桜ビューは一部の部屋だけなのにその説明がなかったりする場合は、消費者庁から指導や措置命令の対象になる可能性があるのです。
返金対象になるケースとは?
実際にどのような場合に、返金が認められる可能性があるのでしょうか。ポイントは、「契約内容と違っているかどうか」です。
例えば、「桜ビュー確約」と明記されていて、写真や説明で明らかに満開の桜が見えるように提示されているにもかかわらず、実際には桜が全く見えないといった場合は、ホテル側が予約時に約束した内容を満たしていないと考えられます。
このように契約内容と違う場合は、民法上の「契約不適合責任」に該当するため、ホテル側は本来の約束と違う物に関しては、約束通りの部屋を用意し直すか、それができなければ補償する必要があるのです。
そのため、契約内容とあまりにも異なる場合は、宿泊料金の一部返金や部屋の変更や差額返金といった対応がされる可能性があるでしょう。
返金が難しいケースもある
予約した内容と異なるからといって、すべてが返金対象になるわけではありません。次のような場合は注意が必要です。
・「桜が見える可能性があります」など曖昧な表現
・開花状況や天候による見え方の違い
・「一部見える」といったただし書きがある
桜は自然のものです。満開かどうかは、時期によって違っています。「桜が見える部屋」と書かれていても、宿泊時にまだ咲いていなかったり、前日の雨で早々に散ってしまったりする場合は、ホテルの責任とは言いにくいでしょう。
また、遠くに少しでも桜が見える場合、「全く見えない」とは言えないケースもあります。このように、表示の内容と実際の状況を照らし合わせて判断されます。
「桜ビュー」は契約内容をよく確認して
「桜ビュー確約」と表示されていたにもかかわらず桜が見えない場合、内容によっては返金の対象になる可能性があります。特に「確約」という強い表現がある場合は、契約内容と異なるとして交渉できる可能性があるでしょう。
しかし、桜がきれいに咲いているかは自然条件に左右されることもあります。また「確約」ではなく、ただし書きとして「一部の部屋で」や「イメージ写真」のような曖昧な表現がある場合は、返金が難しいケースもあります。
予約時には表示の内容だけでなく、口コミや写真も見て、契約内容をしっかり確認するようにしましょう。
もし納得できない点があれば、遠慮せずにホテルへ相談してみることも大切です。それでも解決しない場合や、悪質であると感じた場合は消費生活センターに相談することも検討しましょう。
出典
e-Gov法令検索 不当景品類及び不当表示防止法
e-Gov法令検索 民法
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級
