夜行バスで“座席を倒した”だけで、後ろの乗客に「そんだけ倒すなら個室バスに乗れ!」と言われた…「東京-大阪・6000円」なら、多少の不便は“我慢すべき”ですか?

配信日: 2026.04.03
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夜行バスで“座席を倒した”だけで、後ろの乗客に「そんだけ倒すなら個室バスに乗れ!」と言われた…「東京-大阪・6000円」なら、多少の不便は“我慢すべき”ですか?
夜行バスでリクライニングを倒したら後ろの人に文句を言われて不快な思いをした、という経験がある人は多いのではないでしょうか。さらに「倒したかったら個室バスに乗れ」と言われてしまったとなれば、腹が立つのも当然のことと言えるでしょう。
 
高速バスのリクライニングには、明確なルールとマナーが存在します。本記事では、リクライニングをめぐるルールや格安バスでの正しい考え方、個室バスの実態と価格差まで詳しく解説します。
高柳政道

FP1級、CFP、DCプランナー2級

高速バスのリクライニングのルールとは?

リクライニングシートを倒すのは、ルール上まったく問題のない行為です。バス会社はもともと乗客にくつろいでもらうためにリクライニングシートを備えており、フルで倒しても問題ないと考えられます。
 
ただし、シートを倒す際には後ろの乗客への声かけが大切なマナーになります。「倒してもいいですか?」の一言だけで乗客間のトラブルをぐっと減らせますし、特にテーブルなどに飲み物が置かれている場合には、必ず確認してから倒すのが安心でしょう。
 
また、急に勢いよく倒すと後ろの人に衝撃を与えてしまうため、ゆっくりと動かす意識が大切です。SAやPAでの休憩時にはシートを起こして通路に出やすい状態にする配慮も欠かせません。
 
高速バスのリクライニングをめぐるトラブルは実際に多く、最悪の場合は乗客同士の口論に発展するケースもあるため、互いの配慮が欠かせません。
 
なお、バス会社によっては「全乗客一斉リクライニング」のアナウンスを導入しているところもあります。VIPライナーでは高速道路に入る前に一斉に倒すよう案内を流しており、気遣いが不要でリクライニングできます。
 

東京-大阪間で6000円の格安バスならリクライニングは我慢するべき?

バスのリクライニングはお互いの思いやりのような側面もあるため、「席を倒すなら、高いお金を払って個室のバスに乗れ」と言われると一理あると感じるかもしれません。しかし結論から言えば、6000円の格安夜行バスであってもリクライニングを倒す権利はあり、我慢する必要はありません。
 
とある東京-大阪間の格安夜行バスは4列シートが中心で、前後のシートピッチは比較的狭めに設計されています。4列標準シートのリクライニング角度は120度程度で、深く倒せる分だけ後ろの乗客の空間を圧迫しやすい構造になっています。
 
「安い料金だから我慢すべき」という考え方は的外れで、乗車料金とリクライニングの権利は切り離して考えるのが正しい見方です。ただし、4列シートは前後左右の距離が近い分、声かけや倒す角度への気遣いがより重要になるでしょう。
 
格安バスでトラブルが起きやすい背景には、座席間隔の狭さがあります。前の席がフルリクライニングされると後ろの乗客の膝が圧迫されるほど窮屈になるケースもあり、お互いへの配慮がないとすぐに不満が積み重なります。
 
「倒したかったら個室バスに乗れ」という発言は正当化できるものではありませんが、4列シートの格安夜行バスは快適性よりもコストを優先した選択と言えます。移動中の睡眠の質をどこまで重視するかによって、上位グレードのバスを検討するのも合理的な判断になるでしょう。
 

誰も気にせずリクライニングできる「個室の高速バス」とは? 価格差を確認

周囲を気にせずリクライニングできる選択肢として、近年注目されているのが完全個室タイプの夜行高速バスです。関東バス・奈良交通が共同運行する「ドリームスリーパー号」は、東京-大阪間を全11室の完全個室で移動できる夜行バスとして知られています。
 
各室に扉が付いており、閉めれば完全なプライベート空間になるため、リクライニングを倒す際にほかの乗客への配慮はまったく不要です。NASAが考案した「ゼログラビティ」理論を取り入れた電動リクライニングシートを採用しており、パウダールームも備えています。
 
料金は大人で1万8000~2万2000円と、東京-大阪間の新幹線(約1万4000円)を上回る価格帯です。6000円の格安バスと比べると3倍以上の差があり、「走るホテル」と表現されるほどの快適性を提供しています。
 
完全個室には及ばないものの、WILLERの「リボーン」もリクライニングを気兼ねなく倒せるバスとして人気があります。最大156度まで倒せる電動リクライニングを搭載しながら後ろの席に影響しないシェル型設計で、ドリームスリーパーよりも手の届きやすい価格帯で利用できるようです。
 
格安バスとの価格差は大きいですが、夜行バスで睡眠の質を確保したい人にとっては、個室・シェル型バスは十分に検討の価値があります。リクライニングに悩まずに朝を迎えられる快適さは、価格差以上の満足感につながるかもしれません。
 

まとめ

東京-大阪間の6000円前後の格安夜行バスは4列シートが中心で、座席間隔が狭い分、お互いの配慮がより重要になります。料金が安いからといってリクライニングを遠慮する必要はありませんが、声かけなしで急に倒す行為はトラブルのもとになるでしょう。
 
周囲をまったく気にせず快眠したい人には、「ドリームスリーパー号」のような完全個室バスが有力な選択肢になります。料金は1万8000~2万2000円と格安バスの3倍以上ですが、扉付き個室・ゼログラビティシートなど、「走るホテル」と呼ばれるだけの設備が揃っています。移動の快適さをどこまで求めるかに応じて、自分に合ったバスを選んでみてください。
 

出典

関東バス株式会社 ようこそ、ワンランク上の快適な移動空間へ
 
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級

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